炭火生存日記

しぶとく生きるためのブログ

地域の独身税に賛成する3つの理由

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こんにちは。火力不足です。

 

かほく市のママ課というところで独身税が提案されたそうです。独身、あるいは自身とカテゴリーの異なる人間に対する無関心と負荷をかけているだけとの声が上がっていますね。確かに現状控除や給付という形で既に既婚世帯が事実上は得をしており、さらに独身者に負担をかけるという形になり、負担の行き場をより考慮しなければ立場の違うものが殴り合いをして終わりでしょう。

 

しかしながら、全国で一斉採用するならともかく、地域で採用するのなら個人的には反対理由がないので、本日はそうした賛成理由について説明することを目的とします。

 

 

目次

・周りの声を封殺できる

・独身の身軽さ

・子育ての質が担保できる

・まとめ

 

・周りの声を封殺できる

課せられる税金の額にもよりますが、個人的には金を払って独身に対する煩わしい声(結婚しないの?身軽でいいねぇ、そのほかのろけや既婚者の愚痴など)を封殺できるのならアリだと思います。「自分は税金を納めることで地域に貢献する方がいいと思ったんで…」と言えば、既婚者側はそこからさらに税金だけでは足りないとは口が裂けても言えないでしょう。むしろ既婚者側の要望として始めたことなので、その言質は最大限利用した方が得です。のちに記述しますが、むしろ既婚者側・子育て世帯がこれによりかえって苦しむ可能性も十分あると私は考えます。

感覚としては、コストをかけてセキュリティを維持するのと似た感覚でしょうかね。

勿論、課せられる税金の額が割に合わなければ別の策も採用できます。

つまり、「払うと決めたら大義名分ができる」が第一の賛成理由です。

 

・独身の身軽さ

現状、所有のメリットデメリットを勘案すると、多くの独身の方が賃貸物件にお住まいなのではないでしょうか。買った瞬間2000万円になる3000万円の家を4000万円かけて買う理由が独身者にはありません。よって、引っ越しにかかる金銭的・精神的負担は住宅を持っていることの多い既婚者よりも圧倒的に軽いです。要するに身軽なので、限られた地域で採用するだけなら引越しで十分対応できます。勿論面倒ですが、そうまでして割に合わない地域に住み続ける必要はないでしょう。

そうすることで、独身税をとるはずの独身がさっさと脱出した結果、税収入がかえって減少し、余計に行政の財政状況が厳しくなるという滑稽な状況も起こりうるわけです。

また、独身でさえなければよいのなら、契約上の結婚だけを行って独身税を回避する男女も現れるでしょう。同性婚が可能な自治体なら同性婚でもよいですね。その辺りの区分もどうするつもりなのかはママ課の皆様に伺ってみたいですね。

例え税が実際に課せられたとしても独身であればいくらでもやりようはあるわけです。

こうした独身の身軽さが妬まれてしまうのは仕方ありませんね。

つまり、「払わないと決めたら転居や契約結婚でいくらでも対応できる」が第二の賛成理由です。ついでに自分を邪険に扱った結果凋落していく自治体を眺められるかもしれないというおまけもつきます。

 

・子育ての質が担保できる

既に控除や公的給付などの形で事実上の独身税は多少課せられている以上、これ以上独身側に負担を課せば独身からの抗議も間違いなく出るでしょう。具体的には、既婚にもかかわらず子供を産まない(産めない)世帯には事情を問わず間違いなく冷たい目が向けられるでしょうし、子供を産んだだけでは大きな顔をすることは不可能になります。例えば、「一人性欲に任せて産んだくらいで大きな顔しないでほしい」「独身は税払ってるんだからちゃんとした子供を育てられなければ独身以下」といったコメントが見られるのではないでしょうか。

なぜなら、独身特に男性からすれば子供を産むために社会上許容された手段において貢献できることが非常に限られているわけで、金銭負担と割り切って子供への責任をすべて既婚者側に丸投げできることで非常に気楽になるからです。干渉すれば不審者扱いですし、子供をしっかり育てられるような経済力も不安で、そもそも女性とかかわりがなく、代理出産や凍結卵子の利用も難しいのなら、平凡な男性の独身者が現実的にできることは税金をきちんと納め、犯罪をしない位が貢献の限度になるわけです。ちょっと余裕があれば寄付をしてみるのもよいでしょうかね。男性側がバースコントロールにあたっての権利や行使権をほとんど有していない以上、そもそもできることが非常に少ないわけです。独身女性となると少し話は変わりますがね。そこは女性が判断することなので私自身はわかりかねます。

倫理的な問題の容認や既婚者側の意識改革をするので社会全体で子供を育てよう(独身者に協力してほしい)、という提案なら有意義でしょう。しかし、現状の都合のいいとこだけ厚遇してほしいという姿勢の方が数多く散見され続けるのなら、何も解決しないどころかむしろ追い詰められるのは既婚世帯になるでしょうね。独身税を課すことで、ママ課の皆様の生活が何一つ変動しないとお考えなら大間違いです。

なぜなら、独身者は納税という大義名分を得る一方で、既婚者が「まともな子供を育てきる」という不確定要素から引き返せなくなるわけですね。今以上に「やらかした子供」の親への風当たりは強くなるでしょう。「俺ら独身税ちゃんと払ってんのになんでその金でこんなやつしかできなかったの!?親は何してんの?」という言葉に応える覚悟がおありなのでしょうか。心無い言葉ですが、そうした不満が出てもおかしくないのが独身税というシステムです。

つまり、「独身者も苦しくなるが、それ以上に既婚者・子持ち世帯が子供の質を上げざるを得なくなる」が第三の賛成理由です。素晴らしい子供が出てくるのは国全体として良いことなので、ぜひ応援したいですね。

 

・まとめ

要は独身者も少なからず苦しくなるでしょうけれど、それ以上に既婚者も引き返せなくなります。既に育てきった高齢家庭も逃げ切れるかは怪しいですね。極めて大変とはいえ、一人っ子を育てただけでは合計特殊出生率平均は下回っていますから、恩恵を受けられない可能性も十分あるでしょうね。その分、現状3人以上育てている方には月20万以上の補助があってもよいのかなと個人的には思いますね。それくらい少子化は大きな課題です。

今回の件について個人的には、特定の層を叩いた際にまず期待通りの効果が出ることはないと思っているので、その逆効果に期待しております。金持ちから金をせびり取ろうとした結果金持ちがいなくなり、全体が余計貧乏になるのと構図は同じだと思います。一地域で試す実験としては面白いので、燦燦たる結果を待ちたいと思います。全国でやると言ったら間違いなく反対しますがね。

まぁ豊富な時間と十分な実力を兼ね備えたママさん方が提案なさっているので、隙のない優秀な提案が見られるのだろうと期待して待つことにします。