炭火生存日記

しぶとく生きるためのブログ

上昇気流に乗れる時間

驚異の6連勝を達成しました。

まだ残留安全圏に到達したわけではありません。しかしながら、シーズン開始時に思い描いたような圧倒的な攻撃力を披露する段階に到達しました。

6連勝はそうそうまぐれでできるものではありません。間違いなくチームに勢いがあり、好循環を生んでいます。

 

この快進撃を支えているのは、間違いなく夏の新加入選手たちと、漸くベールを脱ぎ本領を発揮したジョー選手でしょう。出場した5試合で10得点を獲り、あっと言う間に得点王を視野に入れる大車輪の活躍を見せています。また、単純な得点による貢献のみならず、相手に競り勝ちマイボールにすることで味方を大きく助けています。浦和さんのDF陣はJ1でも上から数えたほうが早い選手が揃っていると思いますが、そうした相手に対しても質で優位を得られる実力は圧倒的です。

また、ジョー選手が活きることで、シャビエル選手も躍動しています。ゴールこそないものの、ここ6試合で4アシスト(ガンバ3点目・横浜1点目・浦和2.3点目)と十分な数字で、どれも勝敗に直結しています。ここまで19試合出場で5ゴール(ガンバ・磐田・鳥栖2・浦和)10アシスト(柏2点目 FC東京1.2点目、清水1点目、ガンバ1戦目2点目)と十分すぎる結果を残しています。さすがに伝説の16試合7ゴール14アシストには及びませんが…。もっとも、本人が点を取らずとも他の選手が獲るという役割分担がうまくいっているともいえます。

 

ただし、懸念がゼロではありません。勿論どんな段階にいても、課題がゼロになることは決してありません。攻守の切り替えが遅れる場面や、最後の場面をGKとCBの個人能力に強く依拠している点など、攻撃的なサッカーを進めるうえでもより負担を減らすためのアプローチは残っています。

 

また、「時間がかかる」が合言葉とされてきた風間サッカーの浸透が、役者が変わったことであっと言う間にある程度の点に到達してしまったことも挙げられます。今までの積み上げ・あるいは今季前半戦の積み上げは何だったのでしょうか?

当然ながら全く無意味であるということはあり得ませんが、果たして「何に時間を投資したのか?」という問いの答えは考えておいて損はないと思います。昇格プレーオフまでもつれたことによる選手編成の遅れが直接的な原因であるのならば、なぜ自動昇格権をそもそも勝ち取れなかったのかも内省すべき課題であると思います。

 

うまくいった瞬間のみを切り取れば、どんなチームも魅力的に映ります。即興がかみ合うこともありますし、一つ一つのプレー選択が満点で、かみ合えば綺麗で見事です。その瞬間を切り取れば、どんな気持ちサッカーチームも強豪に早変わりします。

だからこそ、うまくいかない時間が重要です。なぜうまくいかないのかという失敗の種や、管理が曖昧になりやすいスペース・タスクの整理など、気持ちだけで解決できない細部を突き詰める必要があります。選手の頑張りのみに依拠していればいずれメッキははがれ、無惨な結果が付きまとうことになります。もはや、そうした怠惰を見逃してくれるリーグではなくなってきたように思います。 

魅力的な時間が、90分のうち何度見られるか?は好調のバロメータになるかもしれませんね。今は新加入選手と既存の選手たちが良いバランスで調和しており、ストライカーも好調でうまくいっています。

 

ただいつか訪れるであろう、相手に質で勝てなくなった時はどうなるでしょうか?

これは来年以降の答えになることでしょう。

 

今は勝ち点3という結果こそがすべてです。残留を成すことが何よりの至上命題です。

 

色々な意味で、連勝は最高の結果ですね。

因果の読めない名古屋の逆襲劇

2014年以来の3連勝です。

 

J1でこれだけ勝ち星が続くのが久しいことであるという事実が、ピクシーと別れてから目指す未来を見失い、西野期・小倉期でいかに彷徨ったかを伝えています。もっとも、西野期も中位ではありましたが…。

 

すべてのサッカーチームに付きまとう問題として、勝利と魅力の天秤があります。
魅力的なサッカーをして勝てれば最高ですが、なかなかその両立はあり得ません。というのも、勝ちというのは往々にして不確定要素を淡々とつぶした先にあることが多いです。危険につながるスペースをあらかじめつぶしておいたり、相手に乱された時の優先順位を決めておくなど、準備を進めつつも、本番で準備に拘泥しすぎないことで実現するものだと思います。何が起こるかわからないなりに、起こりそうなことを予測し、粛々と対応したり、時にはやりたいことをかなぐり捨て、現実的にできることをする堅実さも必要です。
一方で、魅力というのはある種の不確実性やハプニング性に基づくわくわく感によって生じやすく、何が起こるかわからないこそ発生する期待という側面があります。また、やりたいことをやりきることは楽しく、見ていて面白く感じる人が多いのは点を取り合う展開でしょう。

 

現在名古屋が進めているサッカーが、魅力的かと問われればその通りなのでしょう。シーソーゲームや息もつかせぬ逆転劇が起こる中、現地の雰囲気はよい意味で異様な盛り上がりに至りました。豊田スタジアムの歴代記録も鹿島戦で更新しています。勿論レプリカユニフォームの配布など販促戦略もあるうえでの達成ではありますが、観戦者数というわかりやすい指標が今の魅力を端的に示しています。そしてそれはクラブ運営上素晴らしいことです。
それだけの観衆の前で、かなり不利な判定の中鹿島さんに勝ち切ったという事実は非常に大きいでしょう。これで後半戦は全勝です。

こうした8月の圧倒的な追い上げは昨季を思い起こします。昨季も新井選手やシャビエル選手が夏に加入し、上昇ムードに包まれました。勝つことが何より重要な時期に、勝てていることは非常に大切なことです。
まだまだ最下位ではありますが、前半戦よりはチームを覆う雰囲気は明らかに改善されています。チームを構成するメンバーが変わった影響は大きいですね。

 

ただし役者は変わっても、やることは良くも悪くも変わっていません。
依然として、個々の選手の質に大きく依拠しています。勿論それはどのチームでも起こりうる話ですが、「選手が加入して質が上がった」をまだまだ繰り返している状況です。今年はもう残留に切り替えるべき時期ではあるので、目先の勝ちを取りに行くために質で圧倒していくことは正しいと思います。もしこれが来年以降も続くのであればそれはまた別の話になりますが…。

しかし、それ以上に痛感したのは、今の混沌としたJリーグで判断を誤ると、冗談抜きで転落しかねないという恐ろしさです。そして、転落しかねない側にまだまだ立っているという現状です。


後半戦では幸運にもすべてドラマティックに勝利しているものの、そうした魅力ある勝利は引き分け・敗北が紙一重であったことも示しています。

仙台さんは数的優位の構築に取り組んでおり、決定的なシュートチャンスを幾度も作られました。最後はポストに助けられつつ選手の質の優位性でぎりぎり勝利しました。仙台さんは一貫したスタイルの構築を進めているものの選手の質で優位になり切れない試合もあり、個人の質が目指すスタイルの実現に肝要なことを再認させられます。とはいえ、質だけでは個人の頑張りに依存する危険な状況になってしまったり、時に頑張りが無駄になってしまいます。
改めて個人と組織を両立する難しさを痛感させられます。ただし、どちらかだけではもはや降格の足音を聞くことは避けられなくなりつつあります。どちらもなければ降格です。

ガンバさんは開幕戦でそもそも名古屋の立ち位置をわからなくしたチームです。初戦のガンバ戦でBrazilian Storm が躍動したことでJ1でもいけると確信した方はいらっしゃると思います。加えて、宮本監督が急遽登板するなど監督交代のゴタゴタもあり、控えめに言っても順風満帆とはいいがたいチーム状況での対戦でした。また宮本監督も引き出しが豊富な監督というよりはモチベーションで戦う派の監督のようで、嵌めてくるような厭らしさも秩序だった守備も見られませんでした。まぁ就任2試合目でそこまでのクオリティに仕上げてくるほうが恐ろしいですがね。したがって、ガンバさんへの勝利で「行ける!」と確信するのは早計でしょう。同じ轍を踏むことになります。

鹿島さんも往年の厭らしさ・堅さはどこへやら、名古屋の攻撃陣の輝きを考慮してもとても「鹿島らしい」とはいえないレベルの守備です。前までは昌子選手と植田選手という日本代表クラスの個人CBが何とかしていたということなのか、たまたまコンディションの谷間が来たのか、完全アウェーの雰囲気に呑まれた選手が多かったのか、判定に恵まれすぎて戸惑ったのかはわかりませんが、常勝軍団といわれてきた鹿島さんでさえ、ついにジーコスピリットに基づく精神的な強みだけではうまくいかなくなりつつある時期に突入しつつあるということでしょう。あと多分ですが大岩監督があまり選択肢を保持していないことも大きいと思います。レジェンドを監督に据える安易な人事はよくありません(経験済)。クラブもレジェンドもサポーターも得しません。


DAZNマネーの獲得により、監督やコーチ・分析チームにフロントの質、ひいてはそういった分野への投資によりどういったクラブチームを目指すかという判断の速さが問われています。その中で神戸さんの取り組みは非常に顕著ですね。湘南さんもキジェ監督のもと着実にクラブとして強くなっていると思います。もっとも、万が一キジェ監督でうまくいかなくなった時やマンネリに陥った時どうなるかという難しさはありますが、今の取り組みではそんな懸念は杞憂に終わりそうです。一方、マリノスさんのように一貫した強化がなかなか勝ちに直結しないというもどかしさにぶち当たることもあり得ます。その際に「気持ちで頑張る」だけではもはや通用しなくなりつつあるわけです。どうして今やっていることを信じられるのか、今やっていることをどれだけの期間積み上げることでどうなるのか、がある程度妥当性をもって論じられなければなりません。もちろん、無益な遠回りも避ける必要があります。その間に周りはどんどん前に進んでいきますからね。

 

選手が頑張るのはある種自然なことであるとともに当然でもあります。頑張らずして選手がピッチに立つことはほとんどあり得ませんし、頑張っていてもピッチに立てないことは往々にしてあります。また勝ちたくない選手はいませんし、それはクラブに携わる人間やサポーターとしても同じ話です。試合に負けて後味の悪いまま迎える月曜日の陰気さは何とも言えないものがあります。特に、選手が個々で頑張っているだけで無惨に負ける試合を見た後の徒労感、生じる怒りや嘆きは何とも言葉にできない心地悪さがあります。

個人の実力の向上は重要なことです。個人の質がなければ、掴める勝ち星は遠ざかってしまいます。それを体現する立場としてこの2シーズンを過ごしてきた以上、覚えのある試合はいくらでもあるでしょう。だからこそ、クラブは風間氏を招聘し、個人の力の底上げに取り組んでいるわけです。そして実際、相手を外してボールを受ける力については、確かに磨かれたと思います。
ただし、絶対的な適性がなければ、ベンチにすら入れない選手が数多くいらっしゃることもまた事実です。現在名古屋にいるレジェンドの楢崎選手・玉田選手・佐藤選手の現状が適性の大切さを強く示唆しています。お三方とも語るまでもなく偉大な選手であり、どんなサッカーであろうとプロとしてベテランとして全力で取り組まれる方々です。しかし出場状況には大きな差ができています。加えて、「止める蹴る」に適応し、魔境で生き残ってきた青木選手や櫛引選手も新加入の選手たちによってスタメンの座を追われ、ベンチを温める日々が続いています。
「止める蹴る」「外して受ける」がまったくもって不要な技術とは思えませんが、さんざん言われる守備をはじめとして、ヘディング・セットプレー・スローインなど様々な「観測外の技術」に辛酸を嘗めさせられる機会はJ2時でさえ数多くありました。連勝している今でさえも、毎試合失点はしています。今はそれ以上に点を取れていますが…。
適性のある選手だけで固めることは、適性だけではうまくいかないときに打開策がないことも意味します。また、「止める蹴る」による認知判断を含めた総合的な質の向上が遅ければ、際限なくいい選手を買い続けるというスパイラルに陥ります。そうしたレアル化ともいえるビッククラブ路線を進めたいのであれば個の力を高め続ける今の道は正しいと思います。しかし、そういう路線をクラブが望んでいるとは思えません。

 

現在、ピッチ上での判断は選手個人に強く依拠しています。当然最後の判断は選手自身がなさることでしょうし、何から何まで指示することはできません。しかし、「止める蹴る」に基づく認知判断の向上、それによるスペースの把握とゲームの支配を目標とするのであれば、ピッチ外から根本の認知判断を支援することは個の力の向上と矛盾しないのではないでしょうか。ボールの奪いどころを決めたり、大まかにでも選手の位置を定めたり、リスクを減らせるような安全策のパスルートとリスク上等のパスルートを併設したりしておくことで、ピッチ上で姿勢よく顔を上げた状態で認識する情報は整理されないでしょうか。一度に入る情報を減らしたり、あらかじめ安全策を手元に保持しておくことで、判断の遅れや情報のオーバーフローによる判断ミスは減らせないでしょうか。そうした致命的なミスを減らすことは、選手個人の自信・チームの結果を高めるうえで大切なことではないでしょうか。チーム全体の構造欠陥を一人の選手がしりぬぐいさせられていて、スケープゴートを探し求める状況が健全といえるでしょうか。

「選手の可能性を信じている」というのは美しい言葉ですが、可能性に殉ずるのであれば無策に等しいです。そういった美しい言葉をつぶやくほど、窮状の際に「選手に勇気がない」とか「受け身になった」といった言葉に転じます。例えば、いきなり敵地で本気のマンチェスター・シティバイエルン・ミュンヘンアトレティコ・マドリーと真剣勝負をするなら確かに相手に委縮して勇気を失ったり、受け身に回ることはあり得るでしょう。しかし、勝手知った日本のピッチで、未知の相手でもないJのチームと戦って受け身に回ってしまうのは、単なる精神面以上の問題が隠れていると考えたほうが良いように思います。仮に本当に精神面の問題だとしたら、それはそれで戦う準備がまったく整っていないことになるのでより大きな病巣があることになります。また、勇気についても入念な準備の下、できるという確信のもと生じるものです。もっとも、根拠がなくても勇気が出ることはありますがそれは蛮勇とか無謀という表現のほうがふさわしいです。恒常的に頼れるものとは決して言えませんね。

勇気が必要ならば、勇気を持てるような準備、ひいては勇気がわく状況が要るわけです。それはメンタルコーチの帯同かもしれませんし、技術の言語化かもしれませんし、勝ち星かもしれませんし、満員のサポーターで埋まった非日常的なスタジアムかもしれませんし、脳の手術や洗脳かもしれません。手段として妥当かはともかく、個人の勇気に期待しても無意味です。方法を言語化するなど経験値としてクラブが保持しない限りは、何度でも同じ問題に突き当たります。

 

今後J1で生き残っていくうえでは、個人の強化も、組織の強化もどちらも進めていく必要があります。今は、個人の強化のほうが重要だという体で、個人の技術という山から登っている状況です。しかしながら、ボールが足元にない時の振る舞いは個人の頑張りに依拠しているのが現状で、ボールを保持できないときにどうするのかという壁に再びぶち当たった時、どこまで頑張れるのでしょうか?

 

おそらく、昨年同様再び壁にぶち当たる時期は訪れるでしょう。それでも、方針はもはや変わらないと思います。いえ、変えられなくしてしまったと思います。
今の道を邁進するなら、守備の細部を整備できる副官を据えるか、認知負荷を低減できるような攻撃パターンを導入するかが現実的な解決策になりそうですが、そういった融通は間に合うのでしょうか。もし間に合えば、今度こそ3年目で取り組みが正しかったのか証明する機会が訪れることでしょう。

 

ただ、どう取り組むのかという悩みはすべてのクラブに共通します。

 

急激な転換期に、どこのクラブも苦労しています。何が正解なのかはわかりません。だからこそ、わからないなりに目に見える課題は解決しておかないと、何に裏切られるかはわかりません。ただ確実に一つ言えるのは、頑張りが強みにはなりえません。至極当然ですが、みな頑張っています。どう頑張るか、頑張りを浪費していないか、頑張りに甘えていないかを突き詰められず、根性や美学に逃げたクラブから降格するでしょう。サッカーが個人の煌めきと根性だけでなんとかなる時代は終わったと思います。また、質を揃えきれなくても降格の憂き目に遭うことでしょう。


二度とそうならないことを祈るばかりです。ここ3試合を連勝出来たことは最後の最後きっと効いてきます。

痛みを伴う革命は何年間まで?

J1も17節終わり、すべてのチームと一度ずつ戦い終わったのもつかの間、あっと言う間に後半戦に突入しています。

 

日本全体が恐ろしいくらいの暑さです。認知が鈍り、視野が狭くなる暑さです。 

 

この暑い中、現地で応援する方には本当に頭が下がります。最下位という現実の中、期待し続け、信じ続け、応援し続けられるのは本当に素晴らしいことです。

それはプレーしている選手の皆様も同様です。3分走るだけでもうだるような暑さと湿度の環境で90分プレイを続けるのは、いくらサッカーが好きでも精神的に参ってしまうものでしょう。それくらいの異様な環境です。 

 

現場がものすごく頑張っています。

 ただし進む方向が間違っていると現実の試合結果は囁きます。3節の湘南戦からリーグ戦で勝ちがないままもう8月です。漸く勝ち点3を手にしましたが、残念ながら前途はまだまだ多難です。今日ばかりは喜んでもよい気はしますがね。

 

他クラブを見渡してみても、夏の移籍市場の中で最も活発の動いたチームのうちの一つといえるのではないでしょうか。補強に使った金額を考えても、クラブが何としても降格を避けたいと考えているのは伝わります(今の本気度が小倉期にあれば残留できた気はしますが)。 順位が順位ですから、どうしても2年前の降格とだぶる部分はあります。当時と選手層は大きく異なりますから、今回降格したら指揮系統にかかわる方々の責任は相当大きいでしょう。冷静に考えて、ランゲラック選手とシャビエル選手がいて、期待通りの活躍をしていて降格するのは何かがおかしいです。

 

その一方で、この2年で加入と放出はどんどん進みました。Twitterで指摘なさっている方もいらっしゃいましたが、J2屈指と言われ名古屋に加入した多くの選手たちがJ1で通用するかもわからないまま移籍しています。その中でほぼ唯一生き残ってきた櫛引選手も金井選手の加入と同時にあっさりベンチ落ちしています。今まで練習し、監督の要求に適応してきたのは勿論全くの無駄ではないでしょうが、なんというかやるせない気分にはなりますね。非常に感情的な話ですが、何のための練習であり、適応なのかと考えさせられます。1年半かけて育った選手よりも即戦力の選手を監督が頼りにしている状態では、個人的には育成に信頼感は持てません。育てるより買ったほうが早いと監督が認めているのと同じですからね。

さらに、その「育てる」部分もかなり懐疑的です。1年半という期間があり、誰がどう育ったのでしょうか。誰がどういうことをできるようになり、どのような点で相手にとって嫌な選手になったり、味方にとって助かる選手になったでしょうか。個人で見れば代表的にはフィジカルが強くなり当たり負けることの減った秋山選手や、ボール運びが大きく上達した櫛引選手がいらっしゃいますが、止める蹴るの継続により化けた選手はまだいません。個人の頑張りと気づきにより伸びた選手はいても、チームとしてパススピードが上がったとか、バイタルエリアの攻略がスムーズになったとか、パスレンジが広がったとか、視野が広がりボールロストが減少したなどのチーム全体のポジティブな変化はありません。きわめて属人的です。育成というのはある意味では、「良い」という型や目標を決めて邁進するものでもあるので、属人性とは正反対のはずですがね…。

 

ただ、育つには時間がかかるうえ、元々がJ2クラスの選手では勝てないのも仕方ないという考え方もあります。

ここで、J2クラスという選手のレベルがあると仮定すれば、

・対応できるパターンの多さ

・あらゆる場面で保持できる選択肢の多さ

・相手に嫌なことを突きつけるスキル

・理不尽な技術

・ピッチ上で把握できる容量の大きさ

 ※一例です

 

これらの様々な要素などが練習や試合を通じて拡大して、J1クラスという上のレベルまで到達するのが成長であり、育つことだと思います。しかし中には許容量が追い付かず、成長しきれない選手も出てしまうでしょう。それがJ2クラスの選手という表現になるのでしょう。

個人的には、試合に出て通用して上記のような出来ることが増えて最終的に市場価格が上がるのが育成だと考えます。その過程では指導者がすべてではありませんが、指導者が与える影響は間違いなく大きいでしょう。

 

話が少しそれましたが、要は選手の質のせいで勝ちに結び付いていないという可能性もあり得るという考えもあります。しかし、これはそう思えません。

 

この勝ちのない4か月を思い返してみて、選手の質で何とか勝ち点をとった試合(横浜さん・広島さんとの試合) はあっても、選手の質が負けに直結した試合はなかったように思います。相手のドリブルで数人が剥がされたり、どうしようもない打点の高さからヘディングを叩き込まれたり、反則CBやGK相手になすすべがなく跳ね返されたりといった、選手の質の差としかいえない展開は半分終わってどのくらいあったのでしょうか?きわめて主観的な疑問ではありますが、正直私はゼロだったと思います。根本的な兵力の差で、相手の慢心や油断を期待するしかないような選手そのものの差を感じた試合はなかったです。勿論主観ですから、これについては人それぞれでしょう。その分準備の質の差を感じた試合はいくらでもありましたがね。また、J2では「外してくれた」シュートをJ1では「外してくれなくなった」という点は強く感じますが、ピンチそのものを作られていることに変わりないので、名古屋の選手の質の問題というよりは構造の欠陥と考えるほうが妥当でしょう。

そしてそれはいまだに修正されていません。相変わらずどこでボールを奪い、相手のどこを起点に前進し、いかに守るかは選手任せです。嵌まれば凄いですが、嵌まるかどうかは偶然です。

 

また、育成に定評があるのなら大変ではありますが、いずれ遅かれ早かれやることですし自前で育てればよいでしょう。ましてどんなタイプの選手がキーマンになりそうかは川崎さんでの経験がある風間氏を招聘した以上、見当もつきやすいはずです。熱心なサポーターの方であれば予想もつくでしょう。

足りない部分や長所となる部分をおおまかにでも育成できずに、自前で育成できるクラブになるといわれても疑問符がつきます。特に現在は、「悪いなりに理不尽な個の力で勝ち点を拾う」ための反則助っ人は何人もいる状況です。勝敗の責任を一手に引き受ける必要がなく、若手をこれ以上ないくらい起用しやすい状況だったはずです。現に開幕の先発CBは菅原選手が果たしています。

ところが、今は風間サッカーをわざわざしなくても勝てそうな選手たちを札束で集めています。それはそれでやり方の一つですから悪いことでもありませんが、それで勝てるようになっても手放しで喜べることでもないでしょう。そこに掲げたはずの継続性は皆無ですし、抜本的な改革ともいえません。回帰という表現のほうがしっくりきます。

クラブのサッカーひいては成績が属人的であることをやめるための攻撃サッカーへの着手であり、その手段として風間氏を招聘したはずです。

ところが、現実は手段と目的が逆転しています。風間氏でなければならない理由をクラブが必死に創出している状況です。属人的であることをやめたいはずなのに、どんどん個人に依存するサッカーに突き進んでいます。成長して市場価値を劇的に上げた選手もまだいません。仙台さんとの試合に勝って長いトンネルはひとまず抜けましたが、それはトンネルの終わりを意味しません。

 

この夏の移籍で、J2にいる優秀な選手は間違いなく目を付けられ、個人昇格を果たすことが決定的になりました。昨年以上に顕著で、この流れは今後も加速するでしょう。J1で居続けることは何よりも重要です。もう一度J2で基礎を作っていたら遅すぎます。

 

設計図から完成させるまでの時間は、かつてないほど監督の腕を決める要因として強く作用するようになりました。もし攻撃サッカーをクラブが進めたいのなら、現在監督をなさっている方でいえばレノファ山口さんの霜田監督・ヴァンフォーレ甲府さんの上野監督・徳島ヴォルティスさんのロドリゲス監督あたりは攻撃に重きをおいて魅力あるサッカーを展開していると思います。解任されてしまいましたが元柏さんの下平監督も設計図が明確で落とし込める方だと思います。こうした方々ですと一年どころか数か月で型はできます。

 

そんな中で5年待つのは、焦りを通り越して恐怖を覚えます。川崎さんの経験が活きて3年くらいで形になるとしても、もはや遅いと感じます。3年たてばサッカーの流行も変わりますし、チーム内のマンネリ感も何となく出てきますし、相手の対策だって蓄積します。もっと成長する他クラブさんも出てくるでしょう。

 

しかし、3年で形になるとしても、もう半分経過していますよ?あと半分で今のままのチームでどんな劇的な成長がみられるでしょうか。

 

ここで「まだ1年半」なのか「もう一年半」なのかで、大きく考え方が異なるでしょうね。

個人的には期待はしたいですが、正直なところ恐怖のほうが上回りますね。 何年間今のような入れ替わりと出費の激しい革命が続くのでしょうか。

変わろうとしてなお戻ってくるのなら、相手に攻めさせて優秀なGKと愚直なDFたちが点だけは与えずに気づいたら勝っている昔のスタイルを名古屋らしさとしてもよい気がしますが、なかなかそうもいかないのでしょう。

夢見る名古屋グランパスサポーターにのしかかる現実のお話 ※追記あり

中断期間が明けてJ1が再開しました。

ワールドカップの夢から醒めず、現実逃避するよろしくない名古屋グランパスサポーターがいらっしゃいますね。

 

そろそろJ2でどんなアウェー旅をしたいか考えておくと楽しめますよ。グルメもありますし、年中試合を楽しめますし、攻撃的で魅力的なサッカーが披露されるかもしれません。期待の若手に次々注目しあっと言う間に去っていくという、アイドルを追っかける尻軽オタクみたいなこともできますよ。もうやってますか?それは失礼しました。

 

(追記 個人の観戦スタイルを馬鹿にしているのではないかというご意見を頂きました。確かに、他の方が好きでなさっていることを感情に任せて安易に批判した点は申し訳なく思います。気分を悪くされた方もいらっしゃると思います。その点は配慮が至りませんでした。改めて謝罪申しあげます。)

 

サポーターであれば誰しも新戦力には期待したいものです。そのわくわく感は抗いがたいものがあります。ですが、あまりに選手個人に期待し続け、どれだけの期間を浪費したでしょうか。

シャビエル選手が昨年の夏に名古屋に舞い降り、その願いを一度は叶えてくれました。しかしながら一年たった今、あの頃と比較して名古屋グランパスというチームはどれだけ強くなったのでしょうか。

圧倒的な実力で毎試合2~3点分のピンチを救うランゲラック選手が加わり、大怪我で離脱してしまった期待の新井選手が帰ってきて、櫛引選手が暑さにも順応して頼もしい選手となり、菅原選手が大抜擢を受けプレーの端々に賢さを見せて、ホーシャ選手が加入して左利きのCBから展開できるようになった挙句、今の守備はどうでしょうか。

目玉補強でジョー選手が加入し、J1でも余裕で通用しているシャビエル選手がいて、若手の有望株をどんどん二種登録して、「攻める」というスローガンのもと標榜した攻撃的で魅力的なサッカーはどの程度披露されているのでしょうか。約一年半というサッカーを浸透させるうえで十分な期間を経て、今は目標を達するためのどのあたりの段階にいるのでしょうか。

 

「内容はよかった」「保持率は勝っていた」という戯言すらいえなくなり、魅力さえも虚空に消えた状況で、まだ中毒者のように選手が足りないと言い続けるのでしょうか。

 

チャンスを生かせなかった選手は仕方ないとしても、十分なチャンスもろくに与えられないまま去ってしまった選手がいる一方で、新たに中谷選手・エドゥアルドネット選手・前田選手・丸山選手が加入しました。シーズン前と合わせれば十数億の投資であり、非常に恵まれた体制であるといえるでしょう。

その一方で正直、もはや「風間サッカーをわざわざ選ばなくても、標準的に守備を整えればそこそこ上位が狙えるチーム」を構成できる選手が揃ってしまったと思いますよ?それにもかかわらず、理想に拘泥して再び屈辱にまみれ、戦犯探しがまた始まるのでしょう。根本的に選手の数が足りずに初めて降格した2016年とは台所事情が違いすぎます。

そして、育成の基礎を作るという触れ込みはどこへやら、この二年で止める蹴るがうまくなった選手は沢山いても、認知判断が向上したり、パスレンジが伸びたり、個人でつぶせる守備技術が身についた選手はいません若手が明らかにJ1で通用するようになったという進化もピッチ上で見られません今回の中断期間は、半分もう手遅れではあったものの、運が良ければ残留に間に合うかもしれなかった最後の修正期間でした。

その結末は、5年前と何の進歩もない黴の生えた理論に基づき、何らアプローチの変わらない時代遅れのガラパゴスな練習を積み重ねただけでした。最後のチャンスをドブに捨てたことが浦和さんとの試合で確定しました。もうチャンスは巡ってこないでしょう。万が一改善したとしても、それは極めて属人的なものであり、必要な要素を多少なりともコンバートや育成により補えていない時点で論外です。

これで成績が良くなっても「遅すぎる」の一言に尽きますし、わざわざ8連敗してチームの士気を下げた意味は皆無でしょう。良くなる要素がわかっていながら行動しなかったのなら無能の誹りは避けられないでしょうし、相変わらずこれだけの選手を揃えてなお最下位なら無能の一言です。

 

同じミスを2度した選手は進歩がないとして監督から叱られるそうですが、同じミスを少なくとも14回以上、もしくはもっと多く繰り返している選手がいるとしたら監督からどのように叱られるのでしょうか。追放されそうです。こわいですね。

 

もしかしたら、圧倒的な個人が何とかしてくれるという、あまりにも受動的で恵まれた「呪い」にかかってしまったのかもしれません。素人がかかるならともかく、なんで経営やサッカーのプロがかかっているんだというのは批判を通り越して嘲笑になりそうですが(笑)

 

今やドイツでさえ「CBがボールを保持できる」という強みを逆用されて敗北するこのご時世に何を悠長なことしてるんでしょうかね?テストするとしてもせめて勝ち点40を得てからやってほしいものです。

 

次の広島戦は「宮原選手が出られなかったから」が夢見る人々の言い訳になりそうですね。その次は「暑いからしょうがない」ですかね?そのあとは「まだ新加入の選手たちと連携が習熟してないから時間がかかる」あたりだと予想します。そのころには17位のクラブが勝ち点20になっていそうです。

 

すべて終わるころに、気づいたら何もクラブに残っていなかったという漫画みたいな展開だけはやめてほしいな~。

人災で「日本らしく」玉砕した日本代表

日本代表は、 ベルギー代表に2-3で敗れ、ワールドカップが終わりました。

 

 

記録としては今までのタイ記録であるベスト16と、アジアとして南米勢に初勝利という歴史の扉を開いた大会として終えました。 

結果だけで言えば、戦前に予想されたものよりもはるかに良く、選手たちの頑張りによって望外の成績を得られたといえるでしょう。初戦から豪運にも恵まれ、相手の自滅も手伝い、個人的には完全に予想外な展開でした。普段からサッカーを見ている方ほど予想できなかったのではないでしょうか。

 

ただし、今回の結果によって、日本という国がステップアップしたということは決してあり得ません。残念ながら経験値として持ち帰るはずだったものは、サッカー協会の手によってゴミ箱へ棄てられました。この4年間、アギーレ監督をはじめに招聘して積み上げようとしてきた所謂「弱者のサッカー」は成功したのかどうかすらわかりません。今大会の結果としては現れましたし、おそらく個人的には日本に向いているようにも感じたのですが、検証のしようがありません。

もしハリルホジッチ監督だったら…という仮定も、もはや無意味です。初戦の退場者が出て先制する展開が同じ形で出ることは100回繰り返してもまずありません。そしてそのイレギュラーが今回の決勝トーナメント進出に最も強く作用している以上、再現性は皆無です。今回のイレギュラーが日本選手のパフォーマンスによるものなのか、コロンビア選手のパフォーマンスによるものなのか、それは油断からくるものなのか、その油断は日本そのものへの油断か、監督交代をしたバタバタによる油断か、真相はわかりません。全く同じ形でベルギー戦に臨めたとしたら、最後の玉砕はしなかっただろうくらいしか予想できませんね。

 

しいて言えば、守備的に戦えばうまくいくケースのほうが多そう、くらいの素人の感想くらいは言えそうです。若手に経験を積ませたわけでもなく、結果だけを求めた結果、本当に結果しか得られなかった大会となりました。

 

加えて、その結果も予想外に良かったとはいえ、あらゆる豪運を引いてきた末路としては物足りません。これほどツキに恵まれ、決勝トーナメントに進出できる大会は今後しばらくはないでしょう。チャンスとしては最高クラスの大会でした。

 

しかしながら、そのチャンスを万全に生かす準備はむなしくも積み上げてきませんでした。振り返れば3大会前のオーストラリア戦の逆転負けから、ザッケローニ期のコンフェデ杯イタリア戦、前回大会のコートジボワール戦、そしてほんの数日前のコロンビア戦まで、日本代表は少なく見積もっても12年前から、公式戦の真剣勝負で勝っているときの試合運び、試合の締め方に課題を残しています。

具体的には、攻めて突き放したい攻撃陣と、守って逃げ切りたい守備陣の意思の統一がされません。それにより中盤に謎のスペースができます。同時に、横パスで時間をつぶす所謂「自分たちのサッカー」がいきなり影を潜め、妙に好戦的な攻撃ともらったほうが困るバックパスと帳尻を合わせるための不要なファールが繰り返され、致命的なミスが起こり、同点にされます。そして、追い付かれた焦りから余裕を失い、リスク度外視の玉砕攻撃に転じ、時に本当に玉砕します。

 

結局振り返れば、ベルギー戦の最後の予兆はコロンビア戦にありました。相手が一人少ないからこそ追い付かれただけで済んだのであって、失点の仕方は過去の歴史に見事に合致します。賭博師西野監督の大博打は、終わってみれば2度当たり、2度外れです。最後には賭博で隠し切れなかった準備不足がすべて溢れ出たように思います。

 

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きわめて残酷ではありますが、上動画の1:23~(3失点目)は、直してこなかった日本らしさの集合体であったように思います。

 

・ケイスケホンダのコーナーキックは相手GKがキャッチ。

1. 時間帯を考えると、延長戦も選択肢になる時間帯です。ただし、コンディションの都合や23人を走り切れる選手で揃えなかった指揮官の判断ミス、ジョーカー枠の不在から、泥試合に持ち込みPK戦まで引っ張るといった選択肢は欠落していました。とはいえ、もとから90分で走り勝つには久保選手、浅野選手、中島選手といった適した人材が不足していました。どっちに転んでも用兵のミスです。

また、ポーランド戦で柴崎選手を休ませることができず、もっとも重要な試合でフル稼働させられませんでした。そのポーランド戦も、結局は「日本らしい」試合運びから不用意に失点し、不要な博打に頼っています。

 

2. それゆえ、攻めるしかありませんでした。攻めるか守るかを勝率を考えて能動的に選んだわけではなく、攻めるしか選択肢がありませんでした。少なくともケイスケホンダは決めるつもりであのボールを入れたと思います。ただ、チーム全体で意思統一はされていたのでしょうか?そのわりにはボックス内に4人しかおらず、何が何でもここで叩き込む感はありません。ベルギーのほうが屈強な大男が多い以上、高さ勝負にすべてをかけるのは賭けとしてもちょっと無謀な気がします。正直わかりません。あのピッチの緊張感がそうさせたんですかね。

 

3. クルトワ選手のスローイングを誰も妨害していません(できなかった)。細部の執念、負けないための準備を怠った結果とも、フェアプレーに徹しすぎた結果ともいえるでしょう。失点につながる可能性のある箇所を詰め切れなかった報いでしょう。

 

スローイングはデブライネ選手の足元へ。

実はこの時点で詰んでいます。ベルギーの選手が5人に対し、日本の選手は3人しかいないのです。山口選手の対応について世間では騒がれていますが、根本的に山口選手とデブライネ選手がタイマンで対峙する時点でベルギーの思惑通りに事は運んでいます。正直あの状況で山口選手にできることはなかったと思います。突っ込んで「僕頑張りました!!」というアリバイタックルを見せれば批判は避けられたかもしれません(笑)どっちにしてもデブライネ選手を止められるタイミングは皆無でした。

数的不利の時点で、相手のミスを祈ることしかできなくなっていましたね。なぜそうなっていたのかは、「賭けに負けた」の一言に尽きると思います。

 

・パスは右に展開され、残りの守備陣は不利な対応を強いられる。

あの状況で2人で守るのは無理です。どういう選択をとっても、逆を突かれるのみです。GKとしても、ケアしなければならないことが多く、致命的な選択肢を切るのが精一杯です。ただ、こうした形で守備陣2人とGKが理不尽な形にさらされるのはザッケローニ監督期に散々ありました。いまだに克服されていない「日本らしさ」の一つですね。吉田選手や川島選手が理不尽に批判されることが多いのは、許容量を超える無理なタスクを尻ぬぐいさせられることが多いからです。会社員の皆様も自分のキャパシティを大幅に上回る仕事を吹っ掛けられたら信じられないミスの一つや二つはするのではないでしょうか。

 

こうした形でそもそも人材不足、指揮官が準備不足、極限状況で個人の頑張りのみで解決と日本らしいミスが積み重なれば、失点は必然であり歴史を繰り返したにすぎません。

 

 

私は、ワールドカップ前、「日本らしさ」は虚構であり、惨敗することになると予想しました。しかし、その予想は結果的に大きく外れました。

 

 

というのも、ハリルホジッチ監督の指示を半ば無視したウクライナ戦後の解任で、中心選手たちは、監督を追放してまででも「自分たちのサッカー」と心中して、自分たちの卒業公演を飾りたいのだろうとばかり思っていました。

※ここでの「自分たちのサッカー」は、自分たちがショートパスでボールを能動的に動かし、相手を疲弊させるサッカー。ケイスケホンダが2013年11月に監督とミーティングした際に理想として述べたことが『通訳日記』に記載されています。

 

つまり、当時の「自分たちのサッカー」は監督を追放してまでも彼らにとって追求する価値があり、敗北したとしても悔いのない、美しいものとして共通認識されていると思っていました。それだけの価値があると選手たちが考えていたのであれば、監督と根本の思想が合わないわけですから、解任は妥当だったわけです。

 

ところが、本大会で披露されたのは劣化ハリル式ともいえそうな、ロングボール主体で相手の守備陣形が整う前に仕留めるサッカーでした。ハリルホジッチ監督を追放してまでやるサッカーどころか、追放しないほうがむしろ完成度が高かったのでは?と言いたくなるようなサッカーでした。加えて、コロンビア戦のリードした時間帯、ポーランド戦の無失点の時間帯、そしてベルギー戦のリードした時間帯など、彼らがあれほど固執したはずのかつての「自分たちのサッカー」を披露できる機会はいくらでもありました。しかし、そんな時間は最後まで訪れることはありませんでした。

 

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そして、あれほど信奉してきたパスサッカーはどこへやら、「自分たちのサッカー」の中身さえいつの間にかケイスケホンダの中で変わっていました。ケイスケホンダの中で変化したということは、当然日本代表全体での変化を意味します。「ごもっともだが」と監督の指示を懐柔できるキャプテンはいても、選手主導の内紛を統率できるキャプテンはこの8年間ずっといませんでした。

ここが、最大の誤算です。想像以上に「自分たちのサッカー」への拘泥が弱かったこと、想像以上に監督への私怨が蓄積していただろうことが状況証拠として残っていることははっきり言って衝撃でした。確かにハリルホジッチ監督はやさしく教え諭す指導者ではなかったとは思いますが、指図されたくないという理由で私怨で監督を追放するまでに至るとは(2大会連続で監督と対立し、キャプテンが統率できず、一体感のないまま本大会に臨むこと)さすがに想像していませんでした。

平たく言えば、「高度な要求をされ、自分たちができないことを口うるさく偉そうに言う外国人が気に食わなかった」といえるだけの茶番を、誰も止められないままこの8年を浪費したということは、あまりに滑稽かつ残酷です。

 

そもそも目指してきたはずの「自分たちのサッカー」は、いつの間にか中身が反転し、どう目指してきて、どこまで達成したのかも曖昧です。言葉が同じまま、ゴールだけが流転して何のためにブラジルW杯で惨敗したのかもはやわかりません。

結局、「自分たちのサッカー」と言いつつも、内面に自信はなく、今度こそ結果が出なかったときの批判を怖がっていたのでしょう。結果のためならパスサッカーは簡単に捨てられるほど軽薄なものであり、捨てた結果豪運と博打で結果だけは得ました。

 

・ベスト8, ベスト4へ行く大チャンス(50年に一度の豪運)

・4年間の連綿とした積み上げ

・追求してきたはずの日本らしいパスサッカー

・我慢して学んできたはずの相手を見て弱点を突くサッカー

・日本という国の今後の方針

・若手の育成、本大会の稀有な経験

・4年に一度の進捗振り返り、反省

 

これらをすべてかなぐり捨てて、得た結果がベスト16と考えると、何とも無謀な賭けでした。準備期間が不足していた以上、挑戦が無謀となるのは必然でした。

 

その結果、結果以外のすべてを失いました。

探し求めてきた「日本らしさ」は、リスクを顧みない玉砕精神にあったというあまりにも空虚な経験値が残るのみです。そういう意味では、今大会実に日本らしいサッカーだったといえそうです。

 

何も残らないように拍車をかけるように、次への期待に必死に話題をそらす報道が出ていますね。ハリルホジッチ監督より体脂肪管理や選手個々人の管理に容赦のないクリンスマン監督を招聘してどうするつもりなのでしょう?

 

オールジャパンを貫く胆力も、「自分たちのサッカー」を貫き通す自信もなかったのでしょう。それが、今回の結果で正当化され、美しい歴史として語り継がれてしまいます。すでに歴史は修正されつつあります。本大会で結局11人の相手に一度も勝っていなくても、結果は結果です。

 

ただ、いざとなったら簡単に捨てられる自分たちのパスサッカーになぜあれほど拘泥したのかという問いの答えは、どうやら得られそうにないのが残念です。

 

 

 

 

 

 

 

 

おそらく、"ブームだった"の一言が案外日本人らしい答えなのかもしれません。

期待の褪せる天皇杯ー名古屋らしさの確立とはー

今年も名古屋グランパス天皇杯で早々に敗退しました。

もはや驚くことでもありませんね。ここ数年は地域の実直なクラブさんに食われるか、格上に順当に負けるかのどちらかばかりであったので、今年もその路線を追従しただけにすぎません。そして、攻撃的と評して1点しかとれていないのも既視感のある光景ですね。最後に5-0で勝ったのはいつの話ですかねぇ。風間氏が就任してから全試合5-0で勝てていません。小倉さんでも福岡さん相手に達成しているんですがねぇ。

 

勝ちあがった奈良クラブさんには心から敬意を表します。怖気づいてもおかしくない状況の中、PK戦までもつれ込み勝ち切るというのは簡単には完遂できるものではないでしょう。よく鍛錬なさっていて、チームとしての意思統一が明確であるからこその結果であるといえると思います。

 

その点、一方で敗北したクラブはどこへ進もうとしているのでしょうか?

懸念された守備は一向に改善されないまま、1試合ずつ時間は確実に浪費しています。クラブのトップが風間体制で行くことを宣言したのは存じ上げていますが、それで何か特別にギアが上がったとか、迷いが消えて守備の出足が早くなったとか、危機感に基づいて実際に反映された要素はまだありませんでした。勝者である奈良クラブさんに大変失礼な言い回しになってしまい申し訳ありませんが、J3以下に所属なさっているクラブを相手にして片鱗さえも実現できない理想を目指せるほど現状に余裕はありません。試行錯誤はせめて勝ち点35を獲得してから始めていただきたいものですね。そんな理想への道のりは挑戦とは呼ばないでしょう。

 

蛮勇や無謀という言葉のほうがお似合いです。

 

難解な現象をわかりやすく言語化してピッチに落とし込む能力が高い指導者らしいですが、今のところその片鱗は視認できませんね。ピッチに継続して現れないものは何とも判断のしようがありません。

 

いまだに強く信任している方は今度は何にすがるのでしょうか?また別の若い有望な選手にとっかえひっかえ惚れて夢現を過ごしますか?確かに若さや可能性に期待したくなる気持ちもわかりますが、次々に新星に惚れて騒いで数試合でまたスポットライトをずらす様は尻軽でしょう。

あるいは忍耐とばかりに5年待てばよくなりますか?あと3年8か月待てば優勝争い常連クラブに変貌するのでしょうか?

どうして川崎さんで起こったことと同じことが起こると信じられるのでしょうか?選手も現時点(2年目)の方針も違いますよ?川崎さんと全く同じ過程・同タイプの選手・同じコーチを揃えているのなら少しはあり得ますが、そんなことも当然ありません。もっと言えば、5年前と何も変化のないチーム作りをしている時点で指導者としての妥当性は問われるでしょうがね。この5年でサッカーは認知面・技術面・戦術面とあらゆる方面でさらに進化しています。停滞は衰退と同義です。

 

それとも優秀な選手が足らないせいでしょうか?もしJ1超級の選手を全ポジションに揃えたら確かに常勝軍団になるかもしれません。

 

 

しかしそれなら風間式の必要性は皆無ですよね?

「風間式をしなくても強いチームが風間式でも強い」ことで評価されるのなら、サポーターにとっては苦い記憶になっている新米小倉監督でも同じことが言えませんか?彼も結果的にはうまくいかなかったとはいえ若手の底上げには取り組んでいましたよ?むしろ保有戦力を考慮すれば小倉監督のほうが台所事情は厳しかったでしょう。彼にはシモビッチ選手はいましたが、ランゲラック選手もシャビエル選手もいませんでしたし、CBの質・層の薄さも今以上に深刻でした。当時在籍していた竹内選手も悪い選手ではありませんでしたが、彼が第一CBとしてフル稼働を強いられる状況では厳しかったでしょう。

加えて、全ポジションを補強するということは、現状の選手では能力不足であることを認めることに等しいです。風間式による若手の強化が魅力ではなかったのですか?新星に惚れて騒いだ挙句能力不足となじり、今の選手ではだめだと批判し、成長を待てないのですか?本当に尻軽ですね。

優秀な選手を自前で定義し、数年のサイクルで輩出できるように今取り組んでいるんですよね?その先鋒となりうる若手がうまくいっていないのなら、現状のアプローチが何か間違っているか、そもそもゴールがおかしいかのどちらかでしょう。都合のいい時だけ選手を未来を担うホープにしたりJ2並みとなじったりするのは卑怯の一言に尽きます。

 

まぁ現実的な問題を考えるとすれば、

・中央でタクトをふるう選手(いわゆるレジスタと評されるような、遠藤選手・中村憲剛選手のようなプレイヤー)

・守備時はスピードがあって理不尽に相手を止められて、攻撃時は中距離に展開できる最終ラインの選手(日本にはほぼいないが、強いて言えば調子のよい時の槙野選手)

このあたりのタイプのプレイヤーがいないことと、失ったボールを回収できないこと、ボールを失わないようデザインされていないことが数か月前と変わらぬ課題です。

個人的にはまずこのあたりの特性を持ったプレイヤーをユースから引き揚げつつ心臓部として大切に育てるのが先決(難しければ外注してモデルケースとして確保)だと思うのですが、特別指定されるのはいつも小柄なテクニシャンやドリブラーばかりです。彼らには彼らの良さがありますが、彼らが得意な場面を作れる「使う側の人間」がいません。使う側の人間なしでは、メッシ選手でも輝けません。

そうした心臓部を外注しないための風間氏招聘であり、若手の抜擢だと思っていたのですが、どうやら違うようですね。田口選手の移籍が相当誤算だったのでしょうか。だとしても、グロインペイン症候群を抱える選手の代わりを務められる選手というのは優先度が高いはずだと個人的には思っていたのですが、どうやら違うようですね。

 

悪い話ばかりしても気が滅入るので、今シーズンになって好転したことも考えます。

秋山選手のフィジカルがかなり強靱になり、相手に当たり負けしない強さを備えてきたように思います。深堀選手は公式戦でも自慢のスピードからゴールを決めるなど、自身が持つ長所へ自信を深めつつあります。新井選手は帰ってきました。今のところ怪我の再発もありません。松本選手も大けがから不死鳥のごとく甦り、まもなくピッチの上に力強く現れようとしています。ほんの一例であり、多くの選手たちが日々研鑽しできることを増やしています。

 

ここまで記述して気づいた方もいらっしゃるかもしれませんが、いずれも個人の頑張りです。個人が気づき、個人が成長し、前進しています。徹頭徹尾個人です。個人の成長ももちろん重要ですが、ボールを保持するためにフィジカルやスピードが役に立つのなら、チーム全体で推し進めたり、余地ある若手に勧めて対応力ある選手へと成長を促すことも重要でしょう。むしろそれが育成の意味だと思います。ある選手の成長パターンを蓄積させない限り、どこまでも個人のひらめきと頑張りにすぎません。良質な育成を再現できません。これでどうやってスタイルを確立するのでしょう。

 

名古屋らしさを確立するうえで、私は選手はほぼ揃っていると思います。クラブもここ一年の経営努力は称賛されてしかるべきでしょう。中には #川崎と比べると何もしていないに等しい とされる方もいらっしゃるらしいですがね。

しかし、負け続ける今の状況がさらに続けば、いずれ期待は色あせ、有望な選手は引き抜かれるでしょう。私はそうなってほしくはありません。

しかしながら、ベストメンバーを揃えて地域クラブにさえ殴り勝てない、守り抜けない惨状を目の当たりにして、希望を持てというほうが難しいでしょう。そんなスタイルを信じぬくといわれても、目標が間違ってないか?と疑いたくなるのは自然なことだと思います。

 

もしかしたら、偶然の化学反応こそが名古屋グランパスの将来を担うスタイルなんですかね?それならJFA代表にいい監督がいるのでご紹介しましょうか?

いつも試合のたびに「良かった」とおっしゃるポジティブな指導者ですよ。きっとよい化学反応が期待できそうですね!!    ※勝てるとは言ってない

 

2018.6.13 追記

2016年度から更新されたPKのルール適用違反によりPK戦のやり直しが確定しました。よって、敗退が確定ではなくなったため題を修正しました。

最悪な敗戦と名古屋グランパスというクラブの誇り

多くのサポーターの中でも、チームの残留としても、個人的にも天王山になると踏んでいた柏レイソルさんとの試合は、2-3で敗戦しました。

 

今日は何が何でも勝つべき試合ではありました。ですが、結果として敗北しました。それも、いつものように3失点してついに一試合二失点ペースに突入しました。

このことはもっと重く見たほうが良いと思います。野球なら優秀な数字でしょうが、サッカーでは弱小チームの典型的な数字です。何度でも書きますがJリーグ屈指のGKがいてこの数字です。

 

それゆえ、中断期間までに勝ち点10にさえ到達しない惨状です。本当ならクラブの方針を確定させられる試合にできるはずだったのですが、あらゆる不幸が邪魔しました。

 

第一に、判定に恵まれなかった点です。

和泉選手の一回目のシュートと、中村選手との接触が事後に発生したジョー選手の二回目のシュートがいずれもオフサイドとして判断され、結果的には2点を取り消された形になります。今日に関しては主審というよりは副審があまりにもお粗末でした。和泉選手のシュートについては、中村選手の視線を遮っていたかはともかく、直線状になる形で畑尾選手がオフサイドと判定されうる位置にいたのは事実です。副審からではどの程度遮ったかはわからず、フラッグアップをしたということなのでしょう。こちらに関してはまだ理解できます。判定を尊重できる範疇にあると考えられるからです。

加えて、そもそも名古屋が今J1にいるのは最後のプレーオフで判定に正直言えば恵まれたところもあるからです。10人審判がいらっしゃったら7人くらいは今回の和泉選手のゴールを認めていたでしょう。その時の因果が最悪の時期に最悪の形で巡ってきたと思えば私は理解できます。納得するのは難しいですがね。

一方、ジョー選手のシュートについてはそもそも副審の位置が正しくありません。試合終了直前という審判の方々にとってもしんどい時間ではありますが、最下位でホームで負けていて、副審の方のポジショニングミスでまた得点を取り消されて (玉田選手の正当な得点でさえも取り消されかけた)しまっては、さすがに不信感も募るでしょう。この件についてはクラブとして正式に抗議してもよいように思います。

ただ一つ気になるのは、昇格してから判定への不満を目にする機会が増えたことです。勝てないから判定に不満が出るようになるのか、判定が厳しくてそれを覆せず勝てないのか、それとも審判とコミュニケーションをとる佐藤選手がピッチ上にいないせいなのかはわかりかねます。もしコミュニケーションをとることで判定が好転するのであれば積極的に再現していくべきだとは思いますが、風間氏はきっとしないのでしょう。

(まぁそれで判定に恵まれるようであればそれはそれで人間としては妥当でも審判としてはどうなのかとは思ってしまいます。)

ルヴァンで見せた前線からの守備も選手個人の資質と気まぐれに基づくものであり、何の再現性もありはしないことが再認されましたからね。

 

第二に、日本代表でもある中村選手の怪我です。

本当に不幸としかいえない "事故" でした。中村選手が捕球体勢になったところにジョー選手が割り込んだわけではないので、ジョー選手に瑕疵はありません。むしろ、ジョー選手の回避が遅れていたら今度は中村選手の膝下がジョー選手の顔面に直撃し眼窩や鼻骨の骨折を引き起こした可能性もあります。勇敢な飛び出しではありましたが、時には無謀と紙一重になってしまうのは本当にゴールキーパーの難しいところではありますよね…。とにかく無事を祈るのみです。

それにより残り時間を勘案して試合をクローズさせた審判団の対応はルール上は正しいですし、妥当だとも思います。残った時間で何ができたとも思いません。引き分けで終わらなかった以外は正しいと思います。ただ、ルール上正しく妥当なものが、必ずしもサポーターの心情と一致しないのも、プレーオフの千葉戦で与えたPKで散々学びましたよね?勿論、自チームの選手には防ぎようもなかった相手選手の怪我でいつの間にか試合が終わっていて、総合的な審判団へのブーイングを中村選手へのブーイングだと勝手に読み違えられては怒りたくなるのも尤もです。怒りのぶつけどころがないのも本当に不幸としか言えませんが…。

 

第三に、上記の二つにより後味の悪さ、不快感がどうしてもこの試合の中心に据えられてしまうことです。この試合で何よりも重要だった勝ち点3を取ることができず、今後残留するうえでの方針確認も副審のミスと選手の怪我によって曖昧になってしまったことは、かなり痛恨だと思います。

何とか冷静に試合を振り返ると、

・相変わらず悪い時間に悪い失点をしすぎであること

・相手のよさを気持ちよく発揮させてしまっていること

の2点は本当に一切改善されていません。本日は玉田選手の煌めき偶然得点が取れましたが、上記の2点が改善されない限りこれからも3失点し続けることでしょう。その構造的な欠陥が中断明けも解決されていなかったら、いくら攻撃を磨き上げても徒労に終わると確信できます。いくら攻撃陣が優秀でも無策では毎試合4点も5点も簡単には取れません。

また、上記二つを個人の責任にしていては話が進みません。メンバーが変更されていても似たようなやられ方、信じられないような個人のミスが続くということは明らかに個人の責任の範疇を超えた何かがあると考えたほうが自然です。個人的には、ケアできる許容量を大きく超えた仕事量に頭と体がパンクするのが原因だと思いますね。仕事をなさっている方であれば、残業疲れの体に終わるはずのないほどの膨大な仕事を押し付けられたらどうなるかは想像に難くないのではないでしょうか。

柏さんとの試合は審判のせいにもできてしまう試合として不幸にも終わってしまいましたが、私個人としてはただ一人成長しないままついに中断期間に入ってしまったことはものすごく残念です。試合開始時から容赦なくジョー選手をシンプルに使い、蹂躙しに行くとともに可能な限りCBとアンカー間を遮断し、相手を窒息させに行くような姿を見たかったです。誰のせいにもせず、「私の授けたプランのせいで選手たちを守れなかった」と自戒する姿を見たかったです。そして、それを糧に次の試合で選手とともに成長して帰ってくるような「クラブ全体が前に進む」姿を見たかったです。

 

それでも、最下位かつ負けている状況で、理不尽な得点取り消しで抗議してもなんらおかしくない中、中村選手を心配して迅速な担架の呼び出しをしてくれたジョー選手・シャビエル選手・ランゲラック選手の姿勢は本当にクラブを代表する選手として嬉しい限りです。文字通り、ああいった姿が "誇り" なのでしょうね。名古屋のために帰ってきてくれた玉田選手が獅子奮迅の活躍を見せるなど勝ちさえすれば最高の日でしたが、何とも不幸な日でした。しかしながら、不幸だけで片付く3失点ではなかったことも受け入れるべきだと思います。

 

これでプレーオフの因果は漸く清算できたのでしょうか?いつか来る日とはいえ、本当に今日であってほしくはなかったですね…。