炭火生存日記

しぶとく生きるためのブログ

上昇気流に乗れる時間

驚異の6連勝を達成しました。

まだ残留安全圏に到達したわけではありません。しかしながら、シーズン開始時に思い描いたような圧倒的な攻撃力を披露する段階に到達しました。

6連勝はそうそうまぐれでできるものではありません。間違いなくチームに勢いがあり、好循環を生んでいます。

 

この快進撃を支えているのは、間違いなく夏の新加入選手たちと、漸くベールを脱ぎ本領を発揮したジョー選手でしょう。出場した5試合で10得点を獲り、あっと言う間に得点王を視野に入れる大車輪の活躍を見せています。また、単純な得点による貢献のみならず、相手に競り勝ちマイボールにすることで味方を大きく助けています。浦和さんのDF陣はJ1でも上から数えたほうが早い選手が揃っていると思いますが、そうした相手に対しても質で優位を得られる実力は圧倒的です。

また、ジョー選手が活きることで、シャビエル選手も躍動しています。ゴールこそないものの、ここ6試合で4アシスト(ガンバ3点目・横浜1点目・浦和2.3点目)と十分な数字で、どれも勝敗に直結しています。ここまで19試合出場で5ゴール(ガンバ・磐田・鳥栖2・浦和)10アシスト(柏2点目 FC東京1.2点目、清水1点目、ガンバ1戦目2点目)と十分すぎる結果を残しています。さすがに伝説の16試合7ゴール14アシストには及びませんが…。もっとも、本人が点を取らずとも他の選手が獲るという役割分担がうまくいっているともいえます。

 

ただし、懸念がゼロではありません。勿論どんな段階にいても、課題がゼロになることは決してありません。攻守の切り替えが遅れる場面や、最後の場面をGKとCBの個人能力に強く依拠している点など、攻撃的なサッカーを進めるうえでもより負担を減らすためのアプローチは残っています。

 

また、「時間がかかる」が合言葉とされてきた風間サッカーの浸透が、役者が変わったことであっと言う間にある程度の点に到達してしまったことも挙げられます。今までの積み上げ・あるいは今季前半戦の積み上げは何だったのでしょうか?

当然ながら全く無意味であるということはあり得ませんが、果たして「何に時間を投資したのか?」という問いの答えは考えておいて損はないと思います。昇格プレーオフまでもつれたことによる選手編成の遅れが直接的な原因であるのならば、なぜ自動昇格権をそもそも勝ち取れなかったのかも内省すべき課題であると思います。

 

うまくいった瞬間のみを切り取れば、どんなチームも魅力的に映ります。即興がかみ合うこともありますし、一つ一つのプレー選択が満点で、かみ合えば綺麗で見事です。その瞬間を切り取れば、どんな気持ちサッカーチームも強豪に早変わりします。

だからこそ、うまくいかない時間が重要です。なぜうまくいかないのかという失敗の種や、管理が曖昧になりやすいスペース・タスクの整理など、気持ちだけで解決できない細部を突き詰める必要があります。選手の頑張りのみに依拠していればいずれメッキははがれ、無惨な結果が付きまとうことになります。もはや、そうした怠惰を見逃してくれるリーグではなくなってきたように思います。 

魅力的な時間が、90分のうち何度見られるか?は好調のバロメータになるかもしれませんね。今は新加入選手と既存の選手たちが良いバランスで調和しており、ストライカーも好調でうまくいっています。

 

ただいつか訪れるであろう、相手に質で勝てなくなった時はどうなるでしょうか?

これは来年以降の答えになることでしょう。

 

今は勝ち点3という結果こそがすべてです。残留を成すことが何よりの至上命題です。

 

色々な意味で、連勝は最高の結果ですね。