炭火生存日記

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日本サッカーが死んだ日

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2018年4月9日をもって、日本サッカーは暗黒期に突入しました。

 

ハリルホジッチ監督が成績不振を理由に電撃解雇されました。

これにより、今後最低20年、日本サッカーが悪化することはいくらでもあれど、好転することはないでしょう。

 

新入社員が様々な場所で勉強し続けるよう強く言われるこの時期に、サッカー協会というお偉方がまさに何の学習もしていないこと、学習する気も方法もないことが完全に世界中に露呈したからです。突然変異のように才能あるサッカー少年は今後もわずかに出てくるでしょうが、1人でできることなど限られていますし、そもそも日本でよい指導者には巡り合えません。ガラパゴスをどこまでも極め、しばらくゆるく衰退することはほぼ確定したと思って間違いないでしょう。

 

本日は、悪化する理由を記述していきます。というより、好転する要素が何一つありません。

 

目次

・時期が最悪

・評判がた落ち

・監督候補者不在

・有望株のサッカー離れ

・まとめ

 

・時期が最悪

まず、ワールドカップの2か月前という時期が最悪です。この時期の監督解任は、本大会で躍進を狙うチームではまずありえません。加えて、本大会の結果がどうであれ、この4年間してきたこと、積み上げてきたはずのことを振り返ることが不可能になります。

ただでさえ、この4年間はブラジルでの惨敗の振り返りも曖昧にしやがったのみならず、アギーレ監督の八百長問題で代表はすでに一年を棒に振った状態でした。つまり、もし本大会までハリルホジッチ監督で臨み、結果敗れたとしても、

 

1. ハリルホジッチ監督に4年間を用意できなかったから。

2. ハリルホジッチ監督の策が悪かったから。

3. ハリルホジッチ監督の策はよかったが、選手がそれを実行できなかった。

4. ハリルホジッチ監督の策はよかったが、相手がそれ以上に良かった。

5. コンディション調整に失敗し、そもそも100%ではなかった。

 

など少なくとも5つの要因が考えられます。おそらくもっとあります。アギーレ監督で足踏みをしたことで結果1の可能性は最後まで分かりません。これ自体そもそも協会のミスであり汚点です。しかしながら、このまま本大会に挑めば、2~4の仮説についてはとりあえず検討はできました。それも今となっては不可能です。相手の長所をつぶすサッカーが世界の舞台で通用したかどうかはもはやわかりません。検証のしようがないのですから。

今回のワールドカップは何一つ残りません。選ばれた選手の経験も残念ながら何一つ引き継げません。交絡要因が多すぎて、何が良くて何が悪かったのか誰も検証できないからです。そして、検証が不十分であれば同じ轍をまた踏むでしょう。

4年間をドブに捨てるとはこのことです。並みの営利企業なら解雇でしょうね。

 

・評判がた落ち

さらに悪いことに、この恥ずかしいニュースはすでに全世界へ流れてしまいました。万が一たとえ今からハリルホジッチ監督の猛抗議で覆ったとしても、解任しようとした事実は消えません。

そもそも、ハリルホジッチ監督は中途就任でありながらアジア予選を首位で突破しています。継続のための定期試験は主席で通過しており、予選での敗北は日本のことをよく知っておらず相手が入念に対策してきたUAE戦のみです。親善試合は何の参考にもなりません。何が何でも勝利が必要な本気の試合ではありません。よって、さらに悪いことに、「実績に問題のない監督をワールドカップ直前に解任した国」として他国に知られてしまったことになります。

もともと日本は有望監督がこぞって集まる国ではありません。言い方は悪いですが、欧州で終わったとされる監督が流れ着く極東の国です。また、ダイヤの原石が強くきらめく国でもありません。それにもかかわらず、要求は異常に高いのです。具体的には、

 

1. ワールドカップで指揮経験あり(可能ならベスト4)

2. 日本人の長所を発揮してくれる(揉めない)

3. 新戦力を積極的に起用

4. 親善試合でも全力で勝利

5. 日本が出せる予算で納得してくれる(数億程度、代表監督では安め)

( 6. ゾーンディフェンスなどの欧州スタンダードを短期間にやさしく浸透してくれる)

 

こうして並べてみるといかにあほらしい要求かわかります。ちなみに本大会で失敗するとキャリアに傷がつきます。今回のような理不尽な解任を受ける可能性も新たに浮上しました。逆にメリットは何でしょうか。テロリズム等とは現状無縁な生活はできそうです。

まず3と4で矛盾していますし、2は具体的な部分が何一つ整備されていません。今やブラジル代表のほうが間違いなく勤勉で組織的で粘り強いです。日本らしさとは何でしょうか。日本人でもわからないものをどうしてビジネスで訪れた外国人が理解できるのでしょうか。そして、本大会で勝つことと4は矛盾します。対策されやすくなりますからね。

これだけのマイナス要素があってなお日本に来る監督は、もはや訳あり人材だけでしょう。アギーレ監督も真っ青の経歴を持つ監督ぐらいでしょうかね。そんな人がそもそもいるかはわかりませんが、今回の一件で「日本はアフリカ並みの理不尽な国」として監督間のネットワークで共有されたことでしょう。これが払しょくされるには10年はかかるでしょうね。

 

・候補者不在

まだまだ海外から学ぶことは豊富にあるので、個人的には外国人監督が良いとは思うのですが、上記の理由でもう優良株は来ないでしょう。

かといって、日本国内に有望な監督はいません。風間監督とかありえません(笑)

J2には何人か興味深い監督はいらっしゃいますが、本大会の経験がない以上ザッケローニ監督の時と同様に、本大会で丸裸にされるチームになる可能性も高いです。加えて、日本人監督はそもそもやりたがらないでしょう。はっきり言って代表監督は割に合いません。

まともな監督であればあるほど、日本が本大会で勝てる可能性が高くないことはわかっています。そして、負けた時にどうなるかもわかっています。親善試合で負けることで家族が脅迫される可能性もあります。そんな怖い賭けはまずできないでしょう。もし実力の十分な日本人監督がいたとしても、易々と首を縦に振ることはできないでしょうね。

要するに、やる人がいません。断れない若手監督に育成と称して押し付けるのではないでしょうか。

 

・有望株のサッカー離れ

こうした現象を受けて、日本サッカーにポジティブな印象を持つ子供は減るでしょうし、いい印象なわけがありません。良い指導者の教えを受けられる機会も減少するわけですし、何一ついいことがありません。

本当に誰が得するんだよ…

 

・まとめ

JFAが日本サッカーを弱化させるために作られたなら今回の手口は満点です。1%でも勝率を下げたいと心の底から願っているのでしょう。

ポケモンで例えるのなら、努力値や特性をもとに、相手の手持ちをよく研究して弱点を突く人間を解雇して、地割れダグトリオと吹雪スターミーで勝てると心から信じている人間を代表に据えて世界大会を戦うようなものです。その行動をしながら「勝つために最善を尽くした」とほざいています。

本当に無能な働き者は恐ろしいですね。そして、勉強をやめ、保身に走ることはもっと恐ろしいですね。

 

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