炭火生存日記

しぶとく生きるためのブログ

こんにちは。火力不足です。

 

いよいよ昇格プレーオフが明日に開催されます。相手は怒涛の連勝でプレーオフをつかみ取ったジェフ千葉です。チームとしての勢いやシーズンダブルを達成していることからくる自信・モチベーションの高さなどはピークに達していることでしょう。名古屋関係者としては徳島並みに嫌な相手であるとともに、千葉を破らずしてJ2から昇格することはあり得ないということなのでしょう。

 

個人的には、両チームともかなり引き分けが少ないチームなので、引き分け終わりというのは考えにくいです。2勝している千葉がプランを大幅に変更することは考えにくいので、実際のところ名古屋の監督さんとスカウティングがどこまで仕事をするかと、審判が勝敗を決めると思います。

そのうえで、一年でのJ1昇格が果たせなかった場合、間違いなく監督は責められるべきだと断言できます。勿論、選手の責任も当然ありますが、敗北した際最も責められるべきは監督だと断じます。

 

本日は、敗北した場合責められるべき事由について記述することを目的とします。

 

 

目次

・昇格を逃すことそのもの

・同じ相手に3度負けること

・まとめ

 

・昇格を逃すことそのもの

単純明快に、プレーオフでの敗退はJ2をもう一年続行することを意味します。名古屋の戦力で昇格を果たせなかったのならそれ自体が汚点でしょう。加えて、J2であり続けることによる明確なデメリットがあります。個人昇格と言われるJ1への移籍です。

DAZNによる収入がJ1の上位クラブを中心に膨大に入る以上、日本の移籍事情は間違いなく変わり、よりトランプの「大富豪」化が進むでしょう。強いチームにますます優秀な選手が金銭や名声、自身の価値の向上の為に集まる一方で、弱いチームは優秀な若手を育て上げ大成させる育成クラブになれればよい方で、なんの成果も得られずただただ勝ち星を献上するだけの無味乾燥なクラブとなってしまう可能性も十分あり得ます。また、偶然の巡り合わせにより一年間は良い監督が良チームを訓練された組織に育て上げ、良い成績を収めたとしても、プレミアリーグブンデスリーガのごとく立役者を金銭と名声で引っこ抜かれたらそれで終わりです。育てては抜かれ、また一からやり直すような賽の河原状態になりやすくなるでしょう。特にJ2で顕著になります。個人昇格という言葉も既にありますからね。今後もより進んでいくと思います。

あるいは、資本主義化の止まらない「青田買い」の犠牲になる危険性もあります。これは日本のクラブ全体に言えることですが、10代の有望株と言えるような優秀な若手が今後「商品」として大量に購入される危険性があります。現状の契約では高くても1人1000万円程度でしょうから、100人買っても10億円です。たとえ99人が潰れても1人が50億円の逸材に化ければビジネスとしては成功します。育成にうまくいかなかったとしても育成メソッドの向上や、失敗原因の分析のデータは蓄積するため間違いなくメリットの方が大きくなります。人道的かどうかはともかく、ビジネスとしては非常においしいでしょうし、現に移籍金の高騰などを考慮すれば既にこうした「青田買い」は始まっているでしょう。自分のクラブの大切な若手が使い潰されていく姿を見たいでしょうか?そんなはずありませんよね。

 

参考記事

欧州サッカーのビジネスの論理知ってほしい「0円移籍の危険」 | footballista

 

 

・同じ相手に3度負けること

一度目はチームが未完成で、判定にも恵まれませんでした。二度目はシャビエル選手が復帰直後なうえまたもや判定に泣かされたという言い訳はできます。ただし、2試合とも完封負けしていたことについては重く受け止めるべきでしょう。加えて、相手の守備陣やGKが神がかっていたような不運ではなく、明確に得点可能性のある攻撃の形を数多く作りきれなかったという構造上の敗北です。攻撃するしかないチームが攻撃を封じられていたわけです。

これで、今一度似たような完封負けを喫するのであれば、監督の進退問題にも影響するのではないでしょうか。

さすがに選手層で上回るチームを率いて、重要な場面で同じチームに同じ負け方をするのであれば個人的には監督への疑念は確信に変わります。大切な場面で、重要な場面で何が何でも勝ちに行けない監督、勝負弱い監督という認識は確信になります。自分達がうまくいかない時間を川崎時代の5年間に散々経験したにも関わらず学習せず、必死に順応しようとする選手をしり目に本人がやりたいことだけをやり、相手に対してはなおも無策に貫いて敗北するのであれば、間違いなく多くのサポーターは失望するでしょうね。そして、またも肝心な場面で敗北を重ねた愚将として、歴史に残ることでしょう。

個人的には、監督の進化がほとんど見られないのがものすごく気になります。攻撃に再現性も伴っていませんし、やりたいサッカーを実現させるための囮や罠も張る様子はありませんし、守備もいるべきところにいるべき人がいません。

選手は志向するサッカーに合わせて進化しています。強化部やクラブも仕事を果たすうえで様々な試みを行っていることはわかります。では監督は自分の志向するサッカーを指導した以外に何をしているのでしょう。弱点を隠すやり方も弱点をそもそも突かれないやり方もそれぞれの方法です。ただし、勝算が伴っていなければどちらも絵に描いた餅です。

 

・まとめ

明日はクラブにとっても、サポーターにとっても分岐点になるでしょう。勿論次に進めたとしても、もう一度分岐点は待っています。ただ、目の前の試合を越えないことにはその分岐点にさえ至れません。

改めて書きますが、保有リソースは明らかにJ2で一位だと思います。予算も、選手の質も、監督を雇う金額もJ2では潤沢すぎるといえる陣容です。長崎の躍進という誤算はあったとしても、他クラブのリソースと比べれば、「上がれない方がおかしい」といえます。現状で足りないといったら多方面から殴られるでしょうし、現状で無理ならこれ以上かき集めてもほぼ無理です。まぁ万が一上がれるかもしれませんが間違いなく定着ができません。

 

全ての審判は明日くだされますが、どうなるのでしょうね。