炭火生存日記

しぶとく生きるためのブログ

「休まない上司」に安息の場所はない

 

headlines.yahoo.co.jp

 

こんにちは。火力不足です。

 

休みを取らない上司は部下にとって無能であるという趣旨の記事ですが、本当にその通りだと思います。発生する金銭的コストの問題についてはもう少し記事中で触れてほしかったですが、ほとんど反対するところがありません。実際、上司が休まなければ部下も休みづらいのは間違いありませんし、自分がいなければ回らないと考える上司は自分自身の力っぽいものに酔っているだけにすぎません。

 

とはいえ、そんな上司にも事情があります。哀しい事情があります。でも誰もどうすることもできませんし無憂の境地へいざなうことも叶いません。

 

本日は休みを取らない上司の特徴を記してみることを目的とします。

 

 

目次

・家が苦痛

・学習性無力感の塊

・まとめ

 

・家が苦痛

こうした部下が休みを取ることを嫌うタイプの人種はほぼ間違いなく中年の既婚男性です。なぜ休まないのかという理由は、間違いなく休んでもやることがないからでしょう。正確には、結婚を機にやることを叩き潰されたり、何をしていても悪口陰口誹りに見舞われるか、休みを一日中家庭の力仕事に潰されるかのどちらかというのが正しいです。

勿論父親・夫である以上は家庭のことを一定以上行うのは当然ですが、趣味や自身のやりたいことを両立できている状態が前提です。趣味の道具は視界に入ると不快だから捨てられ、何をしていても悪口を言われる状態では家庭のこともできないでしょう。「妻のやり方」なんて知りようもありませんし、知って完璧にこなしたところで妻のプライドを傷つけるだけです。どうあがいても「妻の機嫌」という解決不可能な命題を突き付けられます。

要は自分が妻にダブルバインドを食らっている以上、他の人間にダブルバインドやストレスをぶつけるしかないという状態にあるわけです。実際声にならない悲鳴を上げているのと同義ですが、「キモくて金のないおっさん」は誰も助けません。そんな哀れな人間が自分の価値を唯一証明できると思い込んでいるのが仕事です。仕事していれば人格否定をする側に回れますし、「自分がいなければ回らない」幻想に酔うこともできます。ちなみに残念なことに実際仕事もそんなにできません。理由は後述します。

傍から見ればどうして妻とぶつからないのか、と思うのですが、彼らはぶつかるエネルギーさえ残っていません。

 

・学習性無力感の塊

彼らが余裕や気力に満ち溢れていればやる気も湧くでしょうし、部下の育成にも力が入るでしょう。そうはならないのは、彼らが既に妻とぶつかった結果、もはや話が通じないとあきらめているからです。自分が信頼したい人間に話が通じず、趣味さえまともにできない小遣い制(笑)に縛られると、無力感を学習します。気力を持って誰かとつながるエネルギーを日々家庭で悪口と理不尽な抑圧に苛まれて削られていればまぁしょぼくれた人間が出来上がるでしょうね。加えて、仕事もストレスフリーとはいきませんから、徐々に細胞は衰え、脳は縮み、ごみのようなコミュニケーションしか取れなくなっていきます。新しいことを始めるエネルギーと時間と金を家庭と会社で吸い取られているわけですから、そんな人間が部下の休みを快く承認できるわけがありません。

ちなみに、学習性無力感は伝播します。つまり、家庭で生じた無力感を仕事上で切り離しリセットすることはできませんし、逆もしかりです。よって、新しい知識のアップデートにも理由を付けて取り組めなくなる(どうせやっても…と考えるようになる)ので必然的に仕事もそこまでできる人間にはなれません。本当に残酷ですね。自分にとって害になる人間と近づかない重要性を哀しいほど痛感させられます。

 

・まとめ

こうした上司も最初から無能だったわけではありませんが、今更一から矯正できるほどの時間も精神的余力も残念ながら残っていませんし、教えて向き合ってくれる聖人もいません。悪口や否定を浴びせ続けられ、金を吸い取られ続けた悲劇ではあるのですが、そんな相手を選んだ責任が生じてしまうのが成人男性の哀しい性です。長すぎる労働時間が家庭を歪めたのか、家庭を歪める人間と結婚してしまったのか、そもそも自分自身が家庭を歪める人間だったのかはわかりませんが…。

あらゆる人間はダブルバインドと陰口と否定を繰り返せば無能になっていくので、そういうマイナス行動を仕掛けてくる哀れな被害者を見かけたら、優しくやんわりと侮蔑して離れてあげましょう。あるいは害になったら明確に叩き潰しましょう。矯正してあげる気力とやさしさがあなたにあれば取り組んでみてもよいのかもしれませんが、お勧めはしません。

ただ、こうしたストレスが露となって消えるわけではありませんから、そのひずみが数十年後に訪れそうなんですよね…。「無敵の人」の登場など既に片鱗はあるので、ますます余裕の奪い合いは加速していくことでしょう。