炭火生存日記

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独身税を課したい意図があったことは間違いない

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こんにちは。火力不足です。

 

独身税の件による炎上について、「見出しが先行した結果」などという一見最もらしい記事が出ております。見出しが先行するのはその通りでしょうし、いちいちあらゆる記事を熟読していては時間が足りません。それくらい見出しの影響が大きいのは間違いないでしょう。

ただ、様々な税制の提案があった中で、見出しとして独身税が採用された点については考慮するべきでしょう。単なる記者の気まぐれかもしれませんし、炎上すると見込んで確信犯で仕込んだのかもしれません。

 

本日は、独身税による炎上が誰のせいなのかを考えることを目的とします。

 

 

目次

・悪いのは誰か

・質問として出たのは事実

・まとめ

 

・悪いのは誰か

実際の意見交換会の動画があるわけではないので何とも言えませんが、部外者として考えられるのは、

  1. 意見交換会がある一人の独身税の質問から盛り上がり、その雰囲気を(正直に)取材した。
  2. 意見交換会では独身税の話は軽く流されたが、記者が話題性狙いの独断で盛った。

 

のどちらかだと思います。冒頭の記事は2の可能性を情報リテラシーと絡めて説きたいのかもしれませんが、2だとすれば北國新聞の記者ならびにgoサインを出した人間の横暴であるわけです。新聞がそういった記事作りをすることもあり得ますが、おそらく「こういった記事を書きますよ~」といった形の草案は確認するでしょうし、確認したうえであまりに食い違っているのなら、かほく市がとっくに訂正や抗議の姿勢を見せているはずです。

つまり、取材した側が(悪意を持って)独身税という意見に過剰に寄せたのなら、かほく市はむしろ被害者となるので、もっと行動があってよいように思えます。

よって、2の可能性を考えるには状況証拠が厳しいです。加えて、1の可能性を後押しする情報もあります。それは、独身税の質問が出たのがママ課意見交換会であるということです。「独身者に負担をお願いできないか」という文面があらわすように、独身者目線の意見が勘案されない集団で登場した質問であるとすれば、自分たち以外の誰かが負担を負ってほしいという意図があったと思われても仕方ないのではないでしょうか。しれっと記述してあるたばこ税の増税も同じことが言えそうですし、医療費の減額などの記述を踏まえると、全体のバランスを考慮しているという印象よりは、ママ課らしく母親目線での要望をまとめるプロジェクトのように思えますね。

個人的には、独身税に関して質問があった結果、おそらくママ課の皆様では賛成意見が揃った(自分たちに負担はなく、反対する理由がないから)ものの、主計官からすれば独身の定義や税制としての欠点など考慮すべき点がたくさんあるため、「進んでいない」と返したという構図がしっくりきますかね。あくまで妄想に過ぎないですが。もしかしたら、実際の雰囲気はもっと独身者狩りの様相を呈しており、むしろ記者がオブラートに包んだのかもしれません。

 

・「市のプロジェクト」という重み

提案ではなかったというのが逃げ口上なのかもしれませんが、実際のところ質問も提案も大差ありません。部外者である我々からすれば、今回独身税の話が出たのがある一つの自治体が公的に設けたプロジェクトにおいての意見であることが重要なのです。おばさんの井戸端会議や2chでの話ではなく、自治体が選んだ人間によって然るべき場で発言されたことが重要なのです。

例えば、主計官が100人以上の一般聴衆を相手に税についての講演を行い、その質疑応答で「独身税はありか」という質問が出ただけなら「そういうことを考える人もいる」で終わる話です。しかし、取材もあるような公的なプロジェクトで出た意見であるならば、ある程度意味を持った提案として考えられてもおかしくありません。よって、提案ではなかったというのはただの言いがかりでしょう。

加えて、「結婚し子を育てると生活水準が下がる。独身者に負担をお願いできないか」という言葉は一見オブラートに包まれていますが、要は生活水準は下げたくないから下がった分を独身者で補填しろってことです。「子育てしてやってんだから…」という言葉が隠されていても驚きませんね。ママ課という集団において質問されたことを踏まえても、独身税を課したいという意図は少なからずあったと考えた方がよいでしょう。

 

・まとめ

この質問をした方の「独身税」がどういった層を想定したのかはものすごく気になりますね。ここ数年で急に認知されてきたLGBTは勿論、結婚しても不妊で子供ができない方や、父子家庭、離婚した人、養子がいる独身者、経済的な理由で結婚できない人間など、ちょっと考えるだけで判断が難しい層は結構な数いらっしゃいます。独身税を本気で検討するのならこの辺りの区分は避けるわけにはいかない話になりますし、バースコントロールを持たない独身男性はともかく、既婚女性と非婚女性の間では大きく利害が対立するので、必ず議論になるはずです。そういった価値観の異なる層を集めた骨太な議論を公的な組織には期待したいのですねぇ。

つまり、多くの層に意見を聞き、負担を比較衡量する形できちんと定義と負担をよく吟味し、地域に限ることによって独身税を支払うかという選択権を与えてもらえるのであれば、個人的には独身税には反対しません。そのレベルの議論にお目にかかれないのは残念です。

 

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