炭火生存日記

しぶとく生きるためのブログ

魅力的な飲み会をキリンビール社員でも知らない

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こんにちは。火力不足です。

 

キリンビールの社員のドキュメンタリー映像の中身がハラスメントを含んでいるということで、話題になっております。業績が同業他社と比較して不振であれば現状としてはどうしても厳しいでしょうし、改革を進めていく結果厳しいことも伴うのはおかしいことではありません。また、魅せるものとしてドキュメンタリーを制作するうえでは厳しさを演出するのも手法の一つではあります。

 

ただ、今回の件から突き付けられたのは個人的にはハラスメントまがいの行動以上に飲みという文化の終焉でした。本日は飲み会の終焉を感じた理由とそのほか気になった点について記述することを目的とします。

 

 

目次

・具体性のないハラスメント

・売る人間がその場を楽しめない

・ついでにビール自体の魅力も微妙

・楽しめないのにコスパが悪い

・まとめ

 

・具体性のないハラスメント

個人的な感覚としては、2倍売るやり方を求めて叱責するだけでももはやハラスメントだと思います。なぜなら、ダブルバインドが成立するからですね。具体的には、「できます」と言えばやり方を求められ、非現実的な方法をなんとか説明することで「真面目に考えろ!」と言われるのが関の山でしょうし、「できません」と言えば「考えろ!やる気があるのか?」の茶番になるだけでしょう。「帰れ」の茶番が加わる可能性もありますね。そんな茶番をした挙句、精神的に疲弊する時間があったら相手の長所調べて世の中が何を求めているのかを学ぶ時間取りたいですねぇ。

そもそも2倍売らないとまずい状況に追い込まれている時点で改善が遅れていたわけですが、叱責している先輩方は1.2倍くらい売ればなんとかなる時にどんな解決法を取られたのでしょうかね。さすがに2倍売ることについてはそれくらいの精神で臨めという精神論の一種でしょうが、これまたそんなところで精神論持ち込んでどうするんだという話にもなります。精神以外に頼れる物資やデータ・長所がないことを露呈してしまっているわけです。仕事の重圧で誰かが涙すること自体おかしいです。こうした指揮系統の報道を許可した人がいるわけですよね…。さすがに無断使用はあり得ないでしょうし。

 

・売る人間がその場を楽しめない

個人的な考えではありますが、場が盛り上がれば盛り上がるほど酒の消費は進みやすく、しらけたり険悪になるほど消費は落ちると思っております。特に、険悪になった雰囲気においては、注文のしづらさや居心地の悪さからとても「どんどん飲もう」という考えにはならないでしょう。時にヤケ酒に至り一時的に消費が増大することがあるとしても、酔いが醒めれば残るのは後悔と身体へのダメージであり、次回の飲酒を保証されないどころか、かえって消費量が減退してしまう可能性もあるわけです。

よって、ビールの消費を増やすには必然的に飲み会に暗い雰囲気を持ち込むことを防ぐことが重要と考えます。それにもかかわらず、売る側の人間がそもそも飲んで楽しい雰囲気を作れていないわけですし、作れないわけです。ビールを飲みたくなるような雰囲気自体が日本全体で減少しており、その中のシェア争いで後塵を拝しているという感じを受けますね。

 

・ついでにビール自体の魅力も微妙

ビールにはビールなりのおいしさはあるのでしょうが、「ビール お」でキーワード検索すると最初に出るのは「おつまみ」ですが、二番目には「美味しくない」が出ます。ちなみに「美味しい」は4番目なので一定の支持者はいそうですが、それ以上にビール自体の魅力が万人受けするものではないことは勘案するべきでしょう。また、配慮のある商品もあるとはいえ、糖質の多さは健康を維持するうえではかなりネックになりますし、そうまでして甘美な味を堪能できるのかと言えば正直ノーだと感じる人間が多数派でしょう。

嗜好品だとしても、ビール以上の代替品があると感じる人間が多いのかなと思います。

 

・楽しめないのにコスパが悪い

そして、楽しめる雰囲気でもなく、楽しめるような高尚な味でもなく、別に健康にもたいして良くないのに、それなりに値段は張るわけです。加えて、売る人間でさえビールに飲み会の雰囲気をよくする魔力はないことを知っているわけです。ビールを2杯飲めば1000円を超える店も珍しくありませんし、1000円あれば気張ったランチ一回分にはなります。

ここまで書いてお気づきの方もいらっしゃるでしょうが、別にビールに限った話でもありません。飲み会という文化自体が何も生まない割に金ばかりかかり、敬遠されつつある結果、そのあおりを最もビールが受けているように思えます。実際のところ、スポーツや飲み会といった何らかの興奮無くして、ビールが単独でおいしく味わえる場面は一般的ではないように体感では感じてしまいますね。勿論好きな方がいらっしゃることは承知しておりますが、文字通りの「嗜好品」なのかなと思えますね。

 

・まとめ

営業が信じられていない商品の魅力が消費者に伝わるはずがないというところでしょうか。そして、その魅力は会議でも信じ切られていないということですね。魅力があれば必ず売れるという話でもありませんが、魅力的な飲み会というものをプロデュースするのが案外近道な気がします。