炭火生存日記

しぶとく生きるためのブログ

何がよい人生なのかは人それぞれが決めること

女性は25歳を過ぎてから結婚を焦っても遅すぎる!? 「厳しすぎる」「独身も悪くない」など反応さまざま | ニコニコニュース

 

こんにちは。火力不足です。

 

結婚に関するツイートが話題ということで、全文引用してみます。

 

実は女は23歳までに結婚相手を見つけておかないと一生独身の確率が9割越え。しかもこれ日本のデータ。何が言いたいかと言うと日本の女は受け身すぎ。25越えてから焦っても遅すぎる。もっと必死にならんと良い人生は送れないぞ。結婚しなくてもいいと言っている女は大抵40過ぎで後悔する。

 

 

とのことですが、このツイート自体の主張にも、それに対する返答にも突っ込みどころが多すぎます。とはいっても、個人が他者の人権を侵害しない程度に呟けるTwitterの意見が頑健ならそれはそれで驚きです。

 

本日は、様々な主張に関して批評してみることを目的とします。

 

 

目次

・元ツイートについて

・反応について

・まとめ

 

・元ツイートについて

「女は23歳までに結婚相手を見つけておかないと一生独身の確率が9割越えしかもこれ日本のデータ。」については統計が存在しません。正確には存在できません。そんなピンポイントな統計は恐らく取りようがありませんし、30年前の結婚事情を現在の50代以上の方に尋ねたとしても活かせる点は多くありません。

また、20~30代の既婚の妻に今の夫に何歳の時点で出会ったかを質問したとしても正確な率は割り出せません。23歳までに見つけた女性については記述がありませんし、どの程度確率が上昇するかもわかりませんからね。23歳までというのも統計に落とし込むには設定が難しいですし、それを確かめられるような30年単位の調査は行われていません。よって、この文章は著者の体感でしょう。もしかしたら、初婚の平均年齢の統計を参考にしたのかもしれませんが、あくまで平均なので23歳までに見つけておかなければならないというのは言い過ぎだと考えます。

ところが、確固たる調査に基づいていないとはいっても、この部分の指摘には一定の示唆に富んだ部分があるので、後述します。

 

「何が言いたいかと言うと日本の女は受け身すぎ。」については感覚的にはそうかなと思えますね。自立した女性が出てくるにはまだ時間がかかるでしょうし、当の女性がどの程度望んでいるのかはわかりません。

 

「25越えてから焦っても遅すぎる。もっと必死にならんと良い人生は送れないぞ。」は賛同できる点があまりありません。発言者の真意はわかりかねますが、25歳をリミットラインにするのはいささか厳しいのではないでしょうか。肉体的に下り坂に差し掛かるのが28歳以降くらいなので、そこまでに結婚を確定させるのであれば25歳で既に動くのが理想でしょうね。焦っても遅すぎるのは30歳以降でしょうね。婚活の検索システムの構造上、20代ということで29歳までに集中しますからね。

また、世の中には婚活女子をカモにして金を搾り取るビジネスがあります。「30歳超えても大人の魅力と女子としての可愛さを兼ね備えたアナタは大丈夫♪」みたいな砂糖漬けのクソ文章も溢れているので、そういう人間はこの発言者のアドバイスより耳に優しいクソ文章に依存します。そういう意味でも効果があまりないですね。この発言者の意見を目にして行動を変えられる方はある程度賢いですし、そういう方は元々焦るような無計画な行動はしないでしょう。よって、発言により何かが変わることはほとんどないといえます。

加えて、良い人生かどうかはこの方が決めることではなく女性の皆さまが決めることです。後悔も含めて女性の皆さまが決断なさることなので、助言にとどめた方がよろしいと思います。

 

「結婚しなくてもいいと言っている女は大抵40過ぎで後悔する。」については、大いにあり得ます。この文章から学ぶとしたらこの部分だと思います。性別に限らず、生きていくうえで価値観が変わることはまず間違いなく起こります。昔の友人たちも人生イベントを経て変わっていくからですね。例えば、学生時代「絶対に結婚しない!」と断言していた人でも、友人と集まった際にみんながこぞって結婚しており、話題についていけなくなるような疎外感を感じたら多少なりとも意志は揺らぐでしょう。

特に、女性は生物学的に健康に出産できる年齢が限られるため、失って初めて失ったものの大きさがわかる、ということが起こりえます。加えて、労働形態上、生みやすい時期と仕事を習得する時期が被ります。まぁ短い人生の中に多くのイベントを詰め込むマルチエンディング性を希望したのは女性なので、その判断や教唆については女性が考えることになりますがね。男性が関与できる話ではないでしょう。女性の自立を妨げてしまいますし、議論や提案を振られたときはじめて意志を示せばよいと思います。

そのうえで、リミットが設けられるのが嫌という意志が強いのなら、代理出産や人工子宮などの使用を推し進めるのも選択肢の一つだと思います。そうした議論が自立した女性から早く出てほしいんですがねぇ。

 

・反応について

「厳しすぎる、人生は無理ゲー」これについては何かを得るには何かを捨てることも時には必要の一言で片付きます。結婚・育児ルートを歩みたいのなら、むしろ23歳でも行動は遅すぎるくらいでしょう。自分と同格位の異性と地位や金銭などの色眼鏡で見ることなく付き合えるのは22歳までです。大学院を含めても24歳です。浪人を考えればもっと厳しくなりますが、年齢を重ねて打算が入れば男女とも厳しくなるのは当然です。昔からの友人と宝くじが当たった後に寄って来た友人(?) とどっちを信頼するかって話ですね。

その他の意見についてはその通りで、人間は苦しく一人で生きられない環境だからこそ共同生活を営み我慢をしてきたので、それをしないまま生きていられるのはそれはそれで幸福の形の一つといえます。結婚したら一生シンデレラになれるわけでもありませんからね。

 

・まとめ

人生の正解というか、テンプレート構成がなくなった分、凡人は与えられた自由の使い方を考えなくてはなりません。自由というのは素晴らしいですが、その分選択には責任を問われてしまいます。ただ人生はクソゲーと揶揄するだけでなく、クソゲーの中で自分がどう楽しく生きるかを考えていきたいですね。周りには自分が信頼できる人間がいてくれるわけですから、そういった方々を改めて少し大切にするだけでもよい人生のための立派な変化です。