炭火生存日記

しぶとく生きるためのブログ

乱戦が続く名古屋の問題点は「組織的な動き」が統一されていないこと

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こんにちは。火力不足です。

 

名古屋グランパスがここ5試合で4勝1敗と盛り返しております。とにかく勝ちが必要な時期なので、勝ち続けていることは素晴らしいといえます。加えて、ここ4試合で17得点は圧巻のスコアといえます。

先日の町田戦は終了間際の誤審もありましたが、夏の移籍で新加入したガブリエル・シャビエル選手の圧倒的な才能で勝ちを拾った試合となりました。

 

勝ち点差が詰まり激戦区となっていた集団も徐々に差ができた中で、良い点と悪い点、正確には良い方向に変化した点と、悪いにもかかわらずなんの変化も見られない点が名古屋にも見られております。

 

本日は、そのような良い点と悪い点を確認することを目的とします。

 

 

目次

・補強は大当たり

・質で勝つのは王道

・攻守とも改善されない点

・まとめ

 

・補強は大当たり

加入5試合で3得点7アシストというとんでもない個人成績を残しているガブリエル・シャビエル選手をはじめ、本職CBの新井選手とボランチもこなせるイム選手など、強化部は監督の意図を理解して適切な補強ができているといえます。少なくともここ数年のちぐはぐな補強とは一線を画していますね。その分、明確に合わない選手をどんどん放出しております。飼い殺しにするよりはその方がよいでしょう。それでも出て行ってほしくない選手はいましたが、それはプロの世界ですし、やはりピッチの上での活躍が見たいので割り切る必要がありますね。

補強の結果勝っていることは確かに喜ばしいのですが、半年経ってほとんど公式戦のピッチに立てない選手と、加入していきなりスタメンで出て活躍してしまうのを見ると、時間がかかる風間サッカーとは何なのかと思えますね。きっと移籍していった選手も同じようなことを想っていたのでしょう。個人的には宮地選手には残ってほしかったですが仕方ありません。

 

・質で勝つのは王道

とはいえ、優良外国人をそろえ、個人の質で殴り悪いなりに勝ち点をもぎ取るやり方はJ2脱出ならびにJ1定着の王道ともいえるやり方です。私自身もこのやり方は賛成です。マンネリや自分たちのサッカー(笑)を確立する前にとにかく危機感を持ってJ1へ昇格するべきだと考えています。とにかくJ2を舐めないことが求められると思います。

最近だとジュビロ磐田カミンスキー・ジェイ・アダイウトンといった優秀な外国人プレイヤーを並べ、勝ち点を積み上げJ1に昇格してからチームを構成したのが記憶に新しいですね。現在J1の上位をキープしており、好例といえるでしょう。

そうした「磐田ルート」を通るのが名古屋は現実的といえそうです。

 

・攻守ともに改善されない点

しかし一貫して気になるのが、攻守ともに個人頼みが全く改善されていない点です。4試合で9失点は決して良い守備とは言えないでしょう。また、町田戦の4得点はいずれもカウンターかセットプレーでの得点であり、崩した得点は一つもありません。決まりごとが決められていない結果、頭も身体も元気でかつ相手の守備がいい加減な場合に限りボールを支配する魅力的なサッカーがうっすらと実現の片鱗を見せているかもしれない位が現状です。確かにお目にかかることはできているとはいえども、少し条件が過多すぎないでしょうか?

まず、常に最善の選択肢を場面ごとに探すのは尋常ではない負担が頭脳にかかるでしょう。それを90分続けるのは至難の業ですし、それが続かないのはさすがに選手の責任ではないといえます。物理的に持ちませんからね。記事にあったような後半からの攻撃面でのサポートの減少は、肉体的なものだけでなく精神的な疲労が蓄積した結果でしょう。また、立ち返るべき型が仕込まれていないため、即興のバランスが徐々に崩れていくというのが妥当ではないでしょうか。即興が90分揃うのもあり得ません。ニュータイプでも生産してやってください。

攻撃に特化するのならそれも選択肢です。ただ、特化するためのリスクヘッジや、頭脳の疲労を避けるための型作りに、相手の作戦からフリーでボールを持てる位置を逆算することなどできること・やるべきことはもっとあるでしょう。美しいともいえるバランスの良いポジショニングを整備し、距離感を選手に教えておくのも妥当な手だと考えます。プレをいなしているときの陣形は選手同士が近すぎず遠すぎず良い状態になります。しかしながら、陣形もいわゆる「目がそろった」時にしか拝めませんし、相手の守備が悪くなければこれまた拝めません。目がそろうギャンブルと個人技・シャビエル様降臨を待つサッカーが風間サッカーなのでしょうか。目がそろうための工夫って監督のお仕事ではないのでしょうか。

加えて、攻撃面では魅力的な若手が出てきても、選手のステップアップや代表招集を考えると疑問符が付きます。現代サッカーはロナルド・メッシなどの巨才を除けば、攻撃のプレイヤーであっても必ず守備を一定以上こなすことが求められます。守備面での成長がほとんど見込めない風間サッカーは、既に完成したベテランプレイヤーが幅を広げたり、若手が半年から一年触れたりするのはかなり効果があると思いますが、風間サッカーへの順応はステップアップを遠ざけるでしょう。止めて蹴るだけで勝てるならシャビエル様に依存しません。

 

・まとめ

何より勝てていることが一番の薬です。「自分たちでやり方を変えて失点していることが問題」と試合後に監督は話したらしいですが、そのやり方って本当に言語化されてますか?特に勝っているときの意志統一のメッセージはベンチから送られていますか?負担が過剰にかかっているエリアの負担を分散させるような策は打たれていますか?どれもされてなければ、それは疲労とともにやり方はズルズル変わってしまうでしょう。それは超一流の選手でも修正が難しいレベルの事柄です。やっぱり風間監督はニュータイプを集めた方が色々速く、皆幸せになるのではないでしょうか。

 

参考記事

 

karyokuhusoku.hatenablog.com