炭火のような生き方

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女性管理職比率は、達成できてもできなくても問題あり

 

www.mhlw.go.jp (平成28年度版を参照)

 

 

こんにちは。火力不足です。

 

先日、厚生労働省平成28年度の雇用均等基本調査の結果を発表しました。

その内容の目玉として、女性管理職比率30%が2020年までの目標とのことですが、現状は12.1%との数字が公表されました。国のしかるべき機関が発行した結果ということでひとまず調査としての妥当性は信用したほうがよいでしょう。有効回答率も60%を超えており、調査対象となる標本数も十分確保されています。

そして、いざ数字に目を移すと、順当にいけば2020年の達成は非常に難しいでしょう。むしろ達成されたら驚き、疑うと思います。

しかしながら、たとえ管理職の女性比率が達成されるとしてもされないとしても、どちらにしても大きな課題が発生しますし、最も重要な点を忘れていると断言できます。

 

本日は女性管理職比率目標達成にあっての問題点を記述することを目的とします。

 

 

目次

・まともな手段で達成できない

・そもそも長期間かけてやること

・肝心の女性の希望は?

・まとめ

 

・まともな手段で達成できない

現状が12.1%で目標が30%なわけですが、今後3年間で18%もの数字比率を上げることは可能でしょうか?個人的には、あらゆる手を使い、本来の目的を忘れれば達成できる考えます。つまり、数字だけならでっちあげることは可能と見ます。

例えば、現状は課長相当職を管理職と定義しているわけですが、この範囲をさらに拡大することで管理職自体の幅を広げるやり方があります。女性活躍助成金などを明確につけて金ほしさに企業側の行動を強制的に進める方法もあり得ますね。また、調査方式を変更し、一部の女性登用に自信のある企業だけが回答しやすくなるようなサンプルを偏らせる方法もあります。同様に、常用労働者(要は正社員)の数字基準を厳しくして500人以上などの基準を設けることで、いわゆる大企業・中堅企業のみの回答に絞らせることも効果的でしょう。また、女性限定の名ばかり管理職を一時的に激増させてごまかす手もあります。もっと直接的に分析者や入力者が数字の桁をうっかり間違えてしまうやり方もありますね。

要は、なりふり構わず数字を出しに行けばおそらく達成できます。ただし、こうしたやり方がまともとは口が裂けても言えませんがね。

 

・そもそも長期間かけてやること

よく欧米と比べて云々…といわれますが、女性の社会進出が他国と比べて遅れているのは当然です。始めたのが40~50年遅いからですね。結果が出るのも同じくらい遅くなるでしょう。始まり方も異なります。欧と米では多少異なりますが、端的に言えば世界大戦がきっかけです。国全体の資源を利用する総力戦の過程で女性が労働力として駆り出され、女性自身で実力を証明した結果参政権などの地位向上に直結する権利を獲得したというのがおおまかな流れです。そうした権利をもとに、戦後から主体的に女性の皆様の意志で進められてきたのが社会進出です。よって、経済的に自立することは当然であり、男性の収入に依存して生活するなんてのは恥なわけですね。この辺りは価値観の差異もあるでしょう。

本気で女性の社会進出を進めたいのなら価値観を変えることから始めなければなりません。ようやく変わり始めたところくらいですし、ほんの数年で変わるのであればそれは洗脳です。根本的に最低でも数十年のスパンをかけてやることなんですよ。うわべだけ真似て成功するわけがありません。

 

・肝心の女性の希望は?

そして、ここが最もわからないところです。もっと言えば、女性自体も甘言が溢れすぎていて決めるのが難しいのかもしれません。キーワード検索で「女性管理職」を調べても、関連ワードはネガティブな「悩み」「課題」「無能」「やりたくない」などが目につきます。ほかの単語も「割合」「スーツ」「英語」などで、積極性に溢れた「活躍」「魅力」「やりたい」などの単語ではありません。積極的なのは少数派でしょう。管理職って実際そんな魅力的でもありませんし。男性全員がなれるものでもありませんし。

能力が十分に備わっていないのに数字目標で登用されたら、本人にとっても会社にとっても社会にとっても損失でしょう。

そして、もともとの社会進出の成り立ちも諸国とは異なります。日本における女性の社会進出は、女性自身が経済的な自立を目的に始めたものではありません。おそらく自己実現が目的だったのかなと予想しますが、正直真相はわかりません。ただ、経済的自立が目的ではなかったというのは現在の男性に対する評価観から断言できます。固定的な性的役割を軸にした生活様式も残っていることから、一定数の女性は経済的な自立を目的にしていないこともわかります。

女性が仕事と家庭もどちらも選べるのは構いません。男性にもその選択肢をくれるのなら。

 

・まとめ

目標としては少し遠すぎたといえるのではないでしょうか。20%に下方修正したとしても意味のある達成は難しいと思います。あと3年でどのような戦略をとるのでしょうか。結果的に達成できたとしても、そこに有意義な内容は伴わないでしょうね。達成できなかったとすれば、欧米と比べると男尊女卑の後進国、みたいな決まり文句がまた生み出されて、目標を立てた人間の見通しの甘さが糾弾されるのでしょう。

どういう結果に転んだとしても、一人一人の女性自身の意志が忘れ去られているように思えます。社会進出は勧められてするものではないでしょう。

ちなみに、男性の意志はそもそも考えていないので忘れられてはいないと思います。